Web制作・ビジネスの最近のブログ記事

「第8回Creatorz × 第2回広島MT学会」に参加しました。先のエントリで予告したこちらの題目で「Movable Type on Business」〜地方の小規模組織が勝ち抜くWeb構築ビジネスの戦略と施策〜先週の土曜日に福山でお話してきました。

実際「Tweet禁止」「これは言わないでね」前提で好き勝手話しましたので外の方からはわかんなかったですよねきっと。でもまぁ、これは参加いただいた人の特典ということで。雰囲気は #mtgkで。

ここでは最終的なアジェンダだけ貼っておきます。

  • 自己紹介・会社のこと
    • 自己紹介
    • Movable Typeとの付き合い
    • アルファサード有限会社について
    • 会社沿革(エピソードを交えて)
  • Movable Typeのビジネス
    • Power CMS for MT誕生秘話
    • Movable Typeとは何か?
    • Movable Typeのビジネス
    • MTビジネスの特質
    • MT関連ビジネスのポイントと注意点
  • シックス・アパートさんとの付き合い方(私見)
    • MTチームのみなさん
    • 相手の立場に立ってみる
    • ProNet/ProNet SOHO(パートナー制度の活用)
    • パートナー制度の本質
  • 地方の小規模組織が勝ち抜くWeb構築ビジネスの戦略
    • 地方マーケットの現実と誤解
    • 東京へ行くべきか?
    • 製品・サービスを作り、展開する
    • ニッチの原則
    • アライアンス戦略の考え方
    • 価格設定と利益の出し方
  • 会社の成長と自分の成長のために
    • 自社ブランディングと自社サイト
    • 社内/社外のコミュニケーションにMTを使う
    • クリエーターのワークスタイル
    • アイデアを実現する思考と行動
  • 御礼と質疑応答
    • 御礼と質疑応答
    • ご提案

参考リンク

先日のMTDDCは部下の結婚式で行けなかったのですが、今週末に広島で行われるMT関連のイベントにスピーカーとして参加します。

いよいよ今週末(8月7日)となりましたが、広島県内Pronetパートナーのメンバー他、藤本壱さん、私(野田純生)が登壇してMTに関するトークディスカッション、講演等で構成されるイベント「第2回広島MT学会inFUKUYAMA」が開催されます。スポンサー企業からのプレゼント等もあります。

西日本ではこのような大規模なイベントは中々開催されませんので、MTユーザーの方、仕事でMTを扱われている方は是非ご参加ください。

「第2回広島MT学会inFUKUYAMA」

(野田のセッションの)テーマは、地方、東京、小規模Web制作事業、MT等

このエントリのタイトルの通りなのですが、せっかく東京でなく地方でやるわけですから、「地方」を切り口にした話をしたいと思いました。最初は「プラグイン」というリクエストで依頼があったのですが、そこは敢えて私から提案させていただきました。

実際、東京でのカンファレンスやCSS NiteのLPの時なんかは北海道とか九州から飛行機で参加したりされてるわけですし、地方でも面白い切り口で話せば参加したいと思ってくださる人もいるんじゃないかと思ってのことです。

このブログでも何度か書いていますが、ウチの会社は1人で大阪で7年前に作った会社ですし(現在は大阪-東京で12名)、つい数年前までは本当にSOHOに毛が生えたような事業を行っていました。Movable Typeを利用して(もちろんMTでなくてもいいと思うのですが)どのようなビジネススキームを企画してどう実行するか、どんな可能性があるのか、また「シックス・アパート」さんとの付き合い方やコミュニティのパワーをうまく仕事に活かすような取り組みの話とか、東京では話せない(話せないことはないですが)、「地方の、東京の、MTの本当のところ」を話したいと思います。今回は中継はないんですよね? ギリギリトークで行きたいと思います。

テーマは今日決定したのでアジェンダはこれからですが、今日のところは思うところを羅列しておきます。MTの技術的な面も絡めながらですが、Web受託、地方、小規模事業者が勝ち抜くためのヒントになれば、あるいは考えるきっかけになれば幸いです。

  • 地方のウェブ制作の原状(大阪にて思うこと)
  • 東京との違い
  • 東京の仕事をどうするか
  • MTで出来ること
  • MTのビジネス
  • 受託++
  • シックス・アパートとの付き合い方(あくまでも自分的に思うところ)
  • Web制作会社の自社サイト戦略
  • アルファサードのビジネススキーム
  • イントラMTで自社を変える

来て良かった、と思っていただけるよう頑張ります。それでは、福山でお会いしましょう!

「自己満足CMS脳の制作者が陥る20の失敗」って本書いたら売れると思う、ってつぶやいたのはいつのことだったろうか。これ定期的に思うテーマなんだよな。MTや当社のCMSに限らない話として。お前ら、ってのはつまり俺たちのことだけどね。

Twitter / Junnama Noda:MTEntryMore, MTEntryExcerptが書いてないエントリーアーカイブのテンプレート、それは「バグ」だ。

「機能しないボタン」はバグと言っていい

ボタンでなくて「タブ」だけど。例えばMTで「続き」って入力フィールドがあるよね。「キーワード」でも「概要」でも何でもいい。

入力フィールド(「続き」タブ)

でね、ここに入力しても何も出ないわけ。いや、出るんだけどね。テンプレートに書いとけば。

で、聞くでしょ。必ずこういうんだ(必ずじゃないけど大抵こういう)。

「続き」は使うこと想定してないので、ここ出ないんです。

※引用元があるわけじゃないんだけど誰かの発言の引用だからblockquoteにしたった。

いや、出ないって「続き」ってラベル付いてて入力できるようになってんじゃん。他にも色々あるよ。細かい解説は書かない。羅列だけするよ。もしこのテーマで話しろっていうんやったらいつでもどこでも話すから言ってね(誰に言ってんだよw)

  • 出力されないんだったら、フィールド消しておけ(入力したのに出ないんですけど/あ、それ出ません仕様です)
  • 消せなかったら、注釈入れておけ(出ないんですけど/あ、それ出ません仕様です)
  • デフォルトスタイル消すなら、全部定義しなおしておけ(タグ入れたのに見た目変わんないです/あ、CSS初期化してまして...)
  • デフォルトスタイル消してんのにエディタのボタンに表示されてるって何だよ(ボタンクリックしたのに何も変化がないんですけど/あ、CSS初期化してまして...)
  • 使える機能はすべからく機能するようにすべし(「確認」クリックしてプレビューしてもデザイン反映されないんですけど/あ、このブログは「ウェブページ」使う想定してなくてテンプレートないんですよ)
  • 期待通りに動かないものは期待通りに動くようにするかラベル変えるか注釈入れるかボタン非表示にするかインアクティブにしておけ(「表示」ってクリックしても全部トップページ表示されますよ「確認」ボタンクリックしてプレビューしてもデザインされへんし/あ、これブログ記事として使ってなくて、一覧ページに表示させるためのエントリーでして...)
  • 触って欲しくないなら隠すか注釈入れとけよ(管理画面いじってたら表示がおかしくなっちゃいました/あ、これ消しちゃったんですか、消したら駄目なんです)
  • 後で使う人のこと考えて構築しろよ自己満足だろそれ(すいません、一カ所テキストなおしたいだけなんですが難しすぎてどこ修正していいかわかんないです/あ、インクルードしたモジュールの中のSetVarしてるところの後のif分岐でループがWeb2.0で...)
  • 運用でカバー言うな!(はー、こうやって使うんですか...言われてみたら理解しました/あ、これCMSのデフォルトで出来ないので頑張って実装したんです無理矢理...)

まだあるけど代表的なものはこんな感じですね。括弧内の前半はお客さんの心の声、後半は制作者の言い訳。結局ね、想像力の欠如と経験が活かされてないってのと、みんなツール(CMS)が好きなのはわかるけど、テクニックに走り過ぎなんだよ(走るのはいいんだけどね、努力の方向が間違ってんの)。

どのCMSがいいとか、悪いとかセミナー行って比較検討してってのもいいけど、目の前の仕事でもっとやれることがあると思うし結局こんな仕事してるからお客さんからずっと電話かかってきてしんどいことになるんだ。結局手を抜いたところが自分の首を絞めてるんだよな。

想像力の欠如ってのはアクセシビリティと通じるんだけど、ユーザーがどんな風にそいつを使うのかってのを考えて考えて想像して経験値上げて理解深めていこうよ。お客さんはツールのライセンスを買ってるんじゃなくて、どんな管理画面なりサイトなりを提供してくれるのかってことに対して対価を払ってくれているんだから。

だからね。

どのCMSがいいとか言う前に「俺たち」やることあるやろ!?

アルファサード有限会社では現在人材を募集中です。広告(1)-東京(2)-大阪

twitterでのtomixさんとかfuuriさんとかのやりとり? っていうかそのあたりきっかけで。

昨日の話でいうと、感情的な好き嫌いとか、もちろんビジネスにもそういうのはあるんだろうけど、そういうの抜きにして互いを尊敬して「何か(多くの場合はお金か時間)」をちゃんと賭け、提供しあえる関係ってのが「人脈」の定義。かなぁ...

人脈の定義がどう、っていう話もあったけど、ひとまず僕にとっての人脈の定義はこんな感じかな。

さて、話ずれるかもしれないが、とりあえずつらつら書き出してみよう。

会社を始める時に決めたこと。

  1. スーツを着る
  2. 同業の下請けはしない
  3. 人脈に頼らない
  4. パッケージは持たない
  5. 最初から東京視野に入れておく

4つめだけは撤回してるね。それでも、まぁ会社始める時にこの5つは決めていたんですよね。

スーツ着る

何ていうか「アンチテーゼ」って言葉が大好きなんですね。人と違うことやりたい。やりたがる性格。「同業からの下請けはしない」「最初から東京視野に入れておく」にも繋がるけど、いつか「ど真ん中」の仕事したいと思っていた。

スーツ来たら何かが実現するわけじゃないけど「スーツ着たWeb屋になる」っていうか、「アクセシブルなWebサイトをツクル会社」をひとりで作って、誰を顧客にするの? って考えたら、スーツ着るのがいいんじゃねーか。って、そんな程度のことだけど、ひとりで仕事はじめて切り替え出来なくなるのがいややったんやろね。ひとり出社でも打ち合わせなくてもスーツ着る、って何ていうか、そう決めたんです。

同業の下請けはしない

もうね、ここに書いてある。すごく影響受けてるな、今考えると。8年程お世話になったんだけど。

  1. 情報に力を与える仕事をします
  2. 自分がお得意先(クライアント)でも、自分に頼みたいと思える仕事をします
  3. 長くお得意先(クライアント)に役立つよう努めます
  4. 結果に謙虚な経営をします
  5. 自主自立の気概を持ちつづけます

3つめだけはちょっと現状のウチのスタイルと違うのですが、今考えるとあとは変わらんのですね。「現実に敬意を払え」って口癖のようになってるけど、S社長の言う言葉でね、一番心に刺さったっていうか、ずっと覚えてる言葉なんだな。

さて、上記のリストで言えば「自主自立の気概を持ちつづけます」にあたるわけですが、下請けって楽なんですよ。ある意味。下請けってのは「他人が生み出した仕事」のお手伝いであって自ら仕事を生み出してるわけじゃないんですよね。

前職時代のそれってのは、例えば広告代理店とかが競合対象なわけですが、アルファサードの場合、それは他の「Web制作会社の下請けをしない」ということを指します。

確かに当初は色々ありました。でも「仕事がたくさんありすぎて手が回んないんです」「ウチでもできるんですけど」的な会社の下請けに回ったが最後、価格競争というか、最初からマージン引かれた価格での対応を迫られます。「ウチでもできるんですけど」がまた曲者で、それって「替えのきく仕事」なんです。ウチじゃなくてもできる仕事。そういうのって、絶対値段上げていかれへん。「僕ね、40過ぎたんで今日から単価あげていいですか」て無理ですよね。少しでも安い競合がきたらそっちに仕事持っていかれる。だからそれはしない。

もちろん現状で他のWeb制作会社さんの仕事あります。「替えのきく仕事」じゃなければOKってことです。Power CMS for MTを入れていただく、そのサポートをする、ってのは「替えのきく仕事」じゃないですよね。だからそれはOKなんです。そういう意味での「同業の下請けはしない」ということです。

人脈に頼らない

さて本題(なのかな)。1人で会社をはじめたわけですが、そりゃ最初は不安です。まず仕事あるかどうかって。今日明日のメシをどう食うかって時に、一番楽なのが人脈に頼ることです。つまりは...楽すんのが嫌だったんかな。いやそうではなくて。

何が嫌って「人脈をベースにすると、先が見えてしまう」んですね。「あの人とあの人とあの人に、このくらいの仕事貰って、そうすればこのくらいの数字だせるじゃん」っていうのが新しく作った会社の事業計画だったら、それって果たして面白いの?

もしくは、その時点の人脈って、やっぱり仕事を通じた人脈がメインだから、下手をすると仕事の内容とか仕事一緒にする面子が全然変わらないってこともあり得る。そんなん、会社にいてもできるやん。会社作った意味あんの? ってことです。

前職でお世話になったS社長、元社員が独立して下請け的に仕事してるの、どこか面白くなさそうだった。楽に流れるなって。そういうの、何かわかるんだな。

それでも最初は元いた会社の下請け、人脈頼りの代理店仕事とかしてた。でもそこでとどまりたくはなかったのです。

では、初期の営業はどこでしてたのか。

  1. 人脈ベースでごあいさつ
  2. ビジネスマッチングサイトで案件に応募
  3. 官公庁のプロポーザルや入札
  4. セミナーやイベントへの参加

1つめは、まぁ普通にやります。でもそこがメインじゃないってのは意識して。でも実質そのあたりの目算は外れます。会社の看板なくて、お金が絡む部分では、人脈って5割引くらいで考えて丁度だよなって。そう思います。その辺は若い頃に会社ごっこやって失敗してる経験が生きてるのかも。「あの人とあの人とあの人からこのくらい仕事もらって」っていう事業計画はほぼ実現できないと考えたほうがいいと思う。

2つめ。ビジネスマッチングサイトで案件に応募ってやつ。これもいくつかやりましたよ。仕事がそこにあるのだから。

ただ、これってすんごい世界だったな。「mixiと同等の機能を持ったSNS」「予算30万円」(当時OpenPNEとかなかった)でね、20社くらい応募があるの。mixiが30万円でつくれますか? 確かに営業力がなくて実装力がある、ていうバランスだったらそれはありかもしれないけど。

あと、今だから思うんだけど、発注側としてあれ使うってのがそもそも、外注するノウハウとかネットワークがないんじゃないかなと。そういうところの仕事は受けても苦労すると思う。

で、「官公庁のプロポーザルや入札」ってやつね。これ、当初から考えたはいたんだな。でも「全省庁統一資格」てのが必要。最初の決算終えてないと駄目なんだよね。但し、最初の決算て1年経過せずに迎えられるんですよ。11月に法人登記して翌年6月に最初の決算迎えたから実質半年ちょっとで取得出来たわけです。それまでは下請けに甘んじる。結構実績重視されるから、下請けでも何でも書ける実績作っておいた方がいいわけです。その上で資格を取得出来たら参加する。

5つめの項目の件の話になるけど、この辺アプローチするなら絶対東京がいい。関東甲信越の資格とっておくこと。その意味もあるのかないのか当時の心境は正確に覚えてるわけじゃないけど、設立半年時点で西麻布のインキュベーションオフィス借りて人入れてた。事業所作って登録してたんだよな。

で、最初の受注はプロポーザル参加3回目。国の事業のネットプロモーション。たいして儲からなかったし必死だったけど、実績作りと足がかり。次の案件受注も同じ省庁。提案書に小中高でのユーザーテストを盛り込むっていう提案が受けて受注したんだな。とにかくあの頃はその辺必死だった。

今となっては入札案件とかはしんどいけど(金額が半端なく低いので)。提案力に自信があれば、こういうところも選択肢なんだと思う。

で、「セミナーやイベントへの参加」ってやつですね。

今となってはすげー恥ずかしいけど、会社始めた時ってこんなサイト作ってセミナーに参加したりソフト公開したり、WCAGのドラフトの邦訳して公開してみたりそんなことしてた。

参加者としてじゃなくて、自分がスピーカーになる。そういう参加の仕方で、実はそういう場所は結構あるんですよ。呼ばれなくても、発信出来る場所。

とにかくそういうことをやってた。最初の2年くらい。

[ここから追記]

パッケージは持たない

この部分だけは今は変わってるけど、当初は会社案内に堂々と「パッケージは持ちません」って書いてたんですよ。本当に。

当初は一人だから必然的にキャパにもスキルにも限界があるし、制作の外注比率が50%程度はあったわけです。自分は上流をひたすらやっていた(下請けしない、って言ってんだから同然こうなる)。ここも今は変わっています。現在は「上流でなく、下流のピンポイント」

パッケージを持つ、あるいは担ぐってことは当然先行投資的に開発して、営業ツール作って売りにいくってこと。当初は先行投資の余裕がなかったってこともあるけれど、「パッケージを持つとクライアントに最適な提案ができなくなる」「最適な提案でなく、自社のパケージにとらわれてしまい、本当は他のパッケージがいいのに無理な提案をしなきゃならない」って考えていて、当時からOSSとかとても好きだったのでCMSに限らずそういうものを持ってきたりして都度案件に最適なものを提案していた。

ある意味でこれは正しいと思う。上流をやっている限りは必然的にそういうことになるし。つまりは「何でもかんでもMTで」っておかしいやんな、それ、ということです。

つまり、ニュートラル、クライアントの利益を最優先しますよ、というスタイル。

これが何故変わったのかってのはこれまでに書いたし、今回のエントリーの話題ではないのでここでは割愛します。以下のエントリー当たり参照いただければ。

最初から東京視野に入れておく

会社はじめて半年くらいは行ったり来たりしながら時間貸しのレンタルオフィスとか使って東京の仕事半分くらいしていた。当初は人脈頼りでのスタート、広告代理店の手伝いとか、以前いた会社の手伝いとか中心だったわけですが。

僕はかなり"ひねた"性格なので、「地方は予算ないし」とかぶつぶつ言うのが嫌だった。東京に何て言うか、ひねた視線を送ってたんだよな。大阪とか、関西でWeb業界のイベント、セミナーとかあるでしょ? で、東京の誰それさんがゲストで来るねん、って。殆ど行かなかったもん。何そんな東京もん来るってお前ら喜んで見に行ってんの? て。何で俺呼ばへんの、とか(笑) ←結構マジで思ってた。そのくらいの自意識過剰じゃないとやっていかれへんと思うねん。

官公庁案件もあわよくばって思ってたところもあるし、半年後には東京に拠点作ってた。

何ていうか、僕が広告業界の下にぶら下がるタイプの制作会社をやる気があまりなかったから(当初はそういうのが多かったけど)余計にそうなんですが、人脈に頼らず仕事を広げていきたければ最初から東京見ておいた方がいい。

代理店系を除いて関西の仕事って、その多くは中小企業、オーナー社長とかトップに近い人を相手に仕事をすることになります。それはそれで非常に勉強になるし、鍛えられる。若い頃に一度やっておくのって絶対損はないと思います。学ぶことは非常に多い。ただ、当然かもしれないけど予算に対して非常に厳しく、レベルの高いことを要求されます。若い頃はいいと思う。是非やるべき。ただ、当時既に37歳だったからね。違う方向を狙ってたってことです。

6年経過した今では、また違った考え方をしているけれども、当時はこんなこと考えて仕事してた、ってことです。

誰かにとって、何かの参考になれば幸いです。

アルファサード有限会社では現在人材を募集中です。広告(1)-東京(2)-大阪

既に今週5名程面接を予定しているので、そろそろ決めるかもしれませんが、引き続き書きます。今回は会社の拡大と成長について。

※当然ですが、あくまでも私の私見です。これが正解って押し付けるつもりはないし。

現在Web業界? には玉石混合様々な会社があるわけですが、まず前提として弊社は「地方都市ひとりでスタートして現在6年目の小規模なWeb制作会社」です。

独立か会社設立か - 人を雇うこと前提か否か

こういう会社は結構あると思うんですが、Web制作系で独立とかこれから会社つくろうとしている人にまず考えてほしいなと思うのは、「独立」が目的なのか「会社」つくるのが目的なのか、どちらなのかってことです。

「ひとりではじめて仕事が増えたから人を増やしていく」ってのはありがちな気もするのですが、僕はこの考え方に反対です。だって結果次第の行き当たりばったりと言えなくもないでしょう? そこに先を見た計画や成長戦略はあるのかどうか。それがないとやがて行き詰まるんじゃないかな、と(実は結構そういうパターンが多いんじゃないだろうかって思ってる)。

自分が「スーパークリエーター」で、ある意味師弟関係的な何か(?)で人を雇って、っていうのはありだとは思うのですが、前提として会社が成長することを考えていない場合、若い人間を雇い入れたとして彼らの「次」をどう考えてるのか。自分ひとりで手が回らなくなったから、人をとりあえず入れる。若い人はいつまでも若くないのだから、彼らの力も年収もあげていかないといけない。彼らの「次」が、「力付けて独立したらいいじゃん」もしくは「給料上げたかったら自分で考えて力つけて自分で頑張れ」だったら、それ何の会社なのって思う。彼らが自分で成長できなかったら、そのうち若くて安い人間に入れ替えたくなってくるかもしれない。

ではその逆の例を考えてみます。僕の考えでも一般的な考え方でもないけど、あくまでも一例として挙げるけれど、例えば若いコーダーやデザイナーが経験積んで、経験積んだらディレクターになってコーダーやデザイナー使う側に回りなさいっていうパターンあるでしょう? これってどうでしょうか。

例えばディレクター、コーダー、デザイナーの3人編成がひとつのユニットだとして、当初1チーム、その後コーダー、デザイナーがそれぞれディレクターにステップアップして各ディレクターが2人ずつを抱えて3チームになりましたって例を考えてみましょう(わかります? あくまでも例ですよ)。これ、人が辞めていかない限り成長前提のキャリアアップですよね。どのくらいのスパンで、ってのにもよりますが。例えば5年でっていうことであれば5年で3倍に成長、ってことが前提です。

もし、たいして成長していないのにこのようなモデルの会社があったとしたら、それが成り立つ(成り立っているように見える)のは、それは人が辞めているからです。誰かが辞めていくことが前提の組織の成長なきキャリアアップモデルではないでしょうか。これってどうでしょう。

バイアウトや上場という、一つのゴール(本当のゴールではないけれど)がある会社はいいと思うんです。それがない会社で働く人は何を見て働けばいいのでしょうか?

「拡大」でなく「成長」指向

さて、いったい俺は何がいいたいんでしょう。要するに、(人材募集しておいて矛盾すること書くけれど)「大きくなる気あんまりない」ましてや「上場するとか考えてない」って公言しているウチみたいな会社は社員の今後とか、どのようにキャリアアップ、ステップアップしていくんだ、ってことを描いておかないといけないんじゃないかってことです。

それがないのに「忙しいから、仕事増えたから人入れたい」ってのは、入ってくる人間が不幸になると思うのです。

歴史も規模もある大きな会社とは違うのです。上が定年で辞めるとか天下りで他所にいって空いたポジションに下から上がっていって、そして新卒が入って、っていう会社ではない、ということです(まぁ、こういう大企業的モデルも限界きてる面もあるでしょうが)。

さてウチの話です。これまで色々試行錯誤はありましたが、以前と比較して人が定着してきた。ただし基本「大きくなる気(あまり)ない」のです。もちろん「誰か辞めること前提」のつもりありません。

こういう場合、現在のスタッフが年齢重ねていくのに比例して収入も上げていくために必要なことは「成長」し「収益力を上げる」しかありません。人数は増えないのに収入を上げていこうとするわけですから。

個人に依存しない「成長」を考える

もちろん、スキルアップして作業スピードをあげたり、デザインの付加価値をあげて同じ作業量を「より高く」売れるようにしていくってのはありますけど、競合もプロなんですから、例えばクリエイティブでそんなにわかりやすい付加価値、他社との違いって出るもんでしょうか? 以前勤めていた会社の社長が言ってました。「例えばコンペで、内容が明らかに上回る企画なんて一握りである。相手だってプロなんだよ。」

逆に、個々の人材が例えばデザインスキルとか実装スキルあげて収入アップさせていくってのは、もちろんその環境をつくるのも会社だし、受け皿となるのは会社かもしれませんが、個々のスキルってのは他社にいっても通用するスキルですから、彼らにとってウチの会社である必要もないでしょう。

あくまでも「ウチにいることで自分のスキル以上に良い仕事ができて、より大きな付加価値が生み出せる(収益をあげられる)」シナリオが必要だと思うのです。

弊社ではこの3年くらいかな? 人数同じで数字を上げていくことが出来ています。仕事はたしかにキツい面もあるでしょうが、3年前は現在より仕事してなかったってこともない。3年前より個々のスキルがめちゃくちゃあがったわけでもない(もちろんスキル上がってますよ。それは前提ですが、数字と比例するくらいあがってるわけじゃない)。

ひとつは前々回だったか、書いた「技術の向けどころを変えた」こと、ピンチを契機に「選択と集中を進めた」こと、「アウトプットを増やした」こと、その結果を受けて「組織をフラット化した」ことです。別の言い方をすれば「上流ではなく、下流のピンポイント」を狙って徹底し、「製品とサポートを売ることで、デジタルコピーが価値を生み出す」しくみをつくったことだと捉えています。その結果として現在があるのだと。

「役務の提供会社」から「技術、サービスとノウハウを売る会社」への転換

さて、当然ですが今がゴールではありません。常に次を考えて手を打っていかなければ継続的な成長は見込めません。それがビジネスの世界の掟ですよね。

次のフェイズは「役務の提供会社」から「技術、サービスとノウハウを売る会社」への転換です。何であんな人数のオフィスにあんなセミナールームと言うか大会議室をつくったのか、スクリーンリーダーを始め支援技術というか、購入しまくったのか、サーバーラックとかサーバーマシンとか一気に購入してインフラ充実させたのか、全部その布石です。「技術」を売るってのは、現在力を入れている関連製品の充実化がわかりやすいでしょう。「サービス」を売るってのは、SaaSとかASPとかインフラを含めて自社の技術を提供すること。「ノウハウ」を売るってのはセミナーみたいなわかりやすい展開もありますが、製品サポートとか、ウチが得意な部分を売っていくということです。

それを、どのようにやるのか、という具体的な施策の一つが今回の人材の募集なのです。スピードを落とさずに、マーケットが必要としているものを提供していくために、現在の体制とは違ったところでひとつチームを作りたい。ウチが今もっているものを素早く広く展開させて、今狙っているニッチなマーケットでシェアを獲得するということ。

人材募集+もうひとつ進めていることがあります。これもいずれ書くかもしれませんが(書かないかもしれませんが)、ひとつはパートナー作りとアライアンス、もうひとつは新たなビジネススキーマの開発です。

要するに現状での今期の戦略・施策3点ってことですね。

現在、「役務の提供会社」から「技術、サービスとノウハウを売る会社」へ転換するために(何のために)、チームづくり、パートナーづくり、ビジネススキーマの開発(どのように)をやってるんだ、ってことです。

じゃあその後はどうすんねん、ってことですが3年後どうするとか5年後どうするってのをここで書いたりはしません(ってか、書けない)。マーケットや自社のその時のポジションをちゃんと分析して、「もっと強くなれる部分はないか」「さらに結果を上げられる方法はないか」を考えて実行する。まだまだ成長して「強く」なれる余地はあるんだと考えています。そのためにはスキル磨くだけじゃなくて、常に変わっていかないといけないと思ってます。

さて終わりに。人も辞めずに拡大もしなければ、いずれ高齢化してまいます。そこを踏まえて「ゆるやかな拡大」ってのは当然考えています(今がMAXだって考えてはいません)。ただ、「意味のない拡大は破滅への序章」っていうときついですが、「意味のない採用は仲間を不幸にする」ってのはいつも考えておきたいし、そこを考えた上での今回の募集であるということを最後に書いておきたいと思います。

10月初旬に大阪と東京でセミナーやります。内容は違うものですが。いずれも参加無料です。

Power CMS for MT活用セミナー(10月10日 - 大阪開催)

東京ではランチ付きだったじゃねーか、ってのは言わんとってください。あれはその時間しかどーしても都合がつかなかったので。土曜日だし、終わって時間のある人は飲みにいけへん、ってのもありかと思いますし。

内容は実際に制作者の立場で構築、さわっていただきましょうというものです。以下ちょっとまじめに告知メッセージです。

関西の案件、やっぱり東京の案件より全体的に予算が足りないっていうか、そういうところあると思うんです。そんな中で20万円〜ってのが導入になかなか踏み切れないってそういう会社さんもあると思います。私からのメッセージは「まずは触ってみてくれ」ってこと。CMSとしての使いやすさだけじゃなくて、サイト構築を楽にする、時間を短縮するという一面ももっているCMSです。はっきりいって、強力です。

しかも、ベースがMTです。MTのお作法で拡張されています。テンプレートタグでああしてこうして、ってのが出来る人ならすぐ使えます。で、これまでは苦労して力技で構築していたのが、こんな風に出来るのか、ってのを感じていただければと思います。

逆に、今ウチの会社ではサイト構築のパートナーも探しています。Power CMS for MT、結構なペースで導入いただいてます。構築に関しては正直ウチだけでまわらない。MTが得意な方、フットワーク良く対応いただけるかた、弊社が全力でサポートしますので、制作会社の方、フリーランスの方、是非マスターしてみませんか。仕事はウチがつくります。

会場はウチの会議室です。PCは持ち込みいただきたいのですが、何台かは貸出し出来ます。

アルファサード会議室

Movable Type 5 最新情報 & 圧倒的コストパフォーマンスのハイエンドCMS体感セミナー(10月6日 - 東京開催)

こちらはシックス・アパートさんとの共催で、逆に大阪で先月やったものとほぼ同じ内容です。Power CMS for MTのほか、MT5の最新情報や、弊社のXtalkAltStyleといった他のソリューショについてもお話します。

特に最後のセッションでは、弊社の持田からCMSで実現するウェブアクセシビリティや、AltStyleの紹介、あわせてウェブアクセシビリティの最新動向等もお話させていただく予定です。是非ご参加をご検討くださいませ。

また、弊社のセミナーではないですが、翌日東京で開催される 公開討論会 "だれもが使えるウェブサイト" には私も参加します。生Junnamaと話してみたいとか、ウチの会社に来たいけど直接売り込んだれ、っていう人も歓迎です(笑)。

それでは、当日お会いしましょう。

絶賛人材募集中につき (1) (2) シリーズその4です。

順番から言うとスタートアップ直後の営業の話を書こうと思っていたのですが、まぁ時間軸はいいや。

6年間、赤字なくやってきたわけですが、何度か危機的状況がありました。これまでで3度ですかね。今日はそこを書いてみます。

ごそっと人が辞める(しかも2回)、売上が頭打ちになる

人が辞めていく件は2度ありました。一回目は東京にオフィス構えて1年後。社員が複数同時期に辞めるということです。1人は元々1年経ったら辞めるという条件で、昔自分の部下(結婚して関東に移住した女性)に「手伝え」っていって立ち上げたオフィスでもあるので、それは織り込み済み。でも、彼女が辞める際に後の二人が揃って辞めていった。理由はいろいろあるけれど、ひとつはここに書いたこと。若いスタッフに難しいこと要求してたんだと思う。

[追記]やっぱり、いくら長い付き合いとはいえ当初から手伝い意識で来ていた人間に任せていた、ってのは今から考えると失敗だったかと。悪い子らじゃなかった。そこをなんとか出来なかったのは自分の責任。やはりトップである自分が語らなければならんのということは身をもって学んだかな。

で、次は大阪。こっちも立て続けに辞める事件(事件かよ!)。これは、もう明らかにこれだろうと思う。

もう一点。会社が変わっていく時、変化していく時、特に上に向かって伸びていく時ってのは、社員とのギャップが生まれて当然なんだと思う。会社のステータス、ステージが違えばそこに入ってくる人間のレベルやマインドが変わるし、1年前の会社と今の会社が違う方向に進んでいたら、ついていけないっていう人間も出てくる。でもある意味でそれは仕方ないんだと思う。

一回目の危機の時はどうしたか。力技でなんとかしました。東京に足場をってのは当初から考えていたから、オフィスを出したのは1年目です。逆に大阪にはスタッフがいなくて、1人大阪から東京の3人をみているといういびつな状況。何とか1年やってきたところで撤退するのはどうしても我慢出来なかったので、求人広告出してスカウトとかメール送りまくって2人採用して、東京にマンション借りて住み込んだ。これがあの有名な(?)「40過ぎて一人暮らしなんか(俺には)無理」事件です。ウチの仕事手伝ってもらってる人にはわかると思うんですが、今東京で仕事してるFとSはその時の2人です。ウチで4年くらいになるのか? なるんだろう。やっぱり接点の濃度とか時間が大切なんだろな、って。

さて、2度目の危機(大阪)はどうしたか。基本は同じです。人入れて、半ば強引に口説いて入れて、立て直した。でもこの時は少し方向が違っていて、それは3つめの危機の話とつながるのです。

数字が頭打ちになった時にどうするか

2007年、4期目のこと。1→2→3期と順調に数字が伸びて、ところが3→4は数字が伸びない。5期目もほぼ同じ数字になりそうな気配。伸びる要素がない。前職時代、5人程度のチームを率いて1.5億くらいの数字を上げていたのです。もちろん、粗利率が今と全然違って、アウトソース基本の会社だったってこともある。でも、その半分くらいの数字で頭打ちが来やがった。もう、この数字が自分の限界なの? って。社長の器以上に会社は数字を延ばせへんのです。それは事実。で、俺のこの数字ってのが俺の器なの? って。

その時ね、考えたんです。「変わろう」って。

リストラと転換と

変わろう、と思って最初にしたこと。人件費の削減。わかりやすいでしょ? でも社員の給料下げたんじゃない。一番給料の高い人間の給与を下げた。わりとごそっと下げた。一番給与が高いのは誰って? それ、自分に決まってるやん。自分の給料下げた。

で、何をしたか。

ブログ書いてた。っていうか、そうしようと決めたんですよね。もう、給料下げた分は儲かんなくていいやって。で、案件から離れてプラグラム書いてた。

あと、MTのプラグインとか。めっちゃ書いてた。書いてはブログにあげて、の連続。あんときゃ、一日一エントリ上げるのノルマにしてた。

これ見てよ。2007年7月アーカイブ。エントリ数って63ですよ。一ヶ月で。

「社長何やってんすか」てなもんですよね。社長案件やらんとブログばっかり書いととんねん。

でも、結局これがじわじわ効いたんだな。春頃から書きまくってて、その夏MT4のリリースとともにお声掛けいただいて、イベントで話したのです。

面白いのがその後の経緯で、このエントリに書いてるでしょ。

人月 vs パッケージビジネス

実はこれが一番考えさせられたというか痛いところにツッコミ来た感じで、トークの時に紹介した社内で使っているプラグイン「売らないんですか!?」の件。

「売るとサポート必要でしょう?」ってあたりまえの答えをしていたのですが、これは本音で、単価が100万円で売れるものならともかく、数万円のものを大量に売って(売れれば、だけど)顧客を管理してサポートして(それ以前にちゃんと集金して)ってまずそういうノウハウも体制もないわけで。

だからどこかが代わりに売ってくれれば考えるかな、ってのも本音ですね。レンタルサーバー会社さんとかがウチのプラグインとかライセンス込みプリインストールとかで高付加価値レンタルサーバーとかやってくれるとか。レンタルサーバー会社さんがよく制作会社にアフェリエイト的? な販売パートナーになりませんかとか案内来たり電話来たりするけど、単にサーバー紹介してマージンもらうみたいな商売はやりたくない。かといってホスティングビジネスやるだけのリソースもないし。

で、その舌の根か湧かぬうちに、笑うでしょ。上記のエントリが10月1日。リリースしたのが11月22日(いい夫婦の日)。

だから、今告白すると、僕はあの時苦しんでたんです。色んなことに。でも、腹くくって「数字はいいや」って割り切ることで、仕事離れて、飛躍するために膝曲げようって思ってた。膝伸び切ってたらジャンプでけへんし。

結果、それって仕事いいからってアクセシビリティ・ゲートウェイのプログラミングしてMTプラグイン書いて、結果としてオリジナリティの強い自社のプロダクトができて、ウチのスタッフも「これやっとけば食えるんや」ってわかって、結果としてその後人が辞めなくなった。

Power CMS for MT、結局間もなく2年、120ちょっとのサイトに入れていただきました。あんとき書いてたゲートウェイも結果的に自社プロダクトになってる。

結局は、覚悟を決めて膝を曲げる勇気を持てるかどうか

その昔、王監督が言ってたのを聞いたことがある。本物の長距離打者は腕が伸び切った状態で球を捕らえない。つまり、腕伸び切ってるとボールを飛ばせない。膝曲げないと飛躍できないんだよ。目先の儲けを追っているから膝を曲げられないってのは、それは「言い訳」なんだということ。

いいかい? 膝を曲げなきゃ飛べないんだぜ。そこにどんだけの覚悟があるのかい?

だから、ピンチと壁を乗り越えるってのは「覚悟を決めて、膝を曲げる」ってこと。つまりはそういうことなんだ。

現在絶賛人材募集中 (1) (2) につき連載中。3回目です。

さて、次はMTのことを書こうかと思っていましたが書きながら話がそれるのは毎度のこと。今回はスタートアップとお金について。

「会社を立ち上げる」。これは誰にでも出来るし手続きだけのことですから。かつて株式会社をつくるには1,000万円の資本金が必要だった。有限会社は300万円。今はその縛りは無いけど。2003年当時、中小企業挑戦支援法、新事業創出促進法によって認められた「確認有限会社(1円有限会社)、確認株式会社(1円株式会社)」。法律の特例で資本金1円からでも会社を設立することができる状況でした。但し5年後に1,000万円(株式会社)もしくは300万円(有限会社)に増資しなければ解散もしくは組織変更というノルマがついていました。

色々考えたのですが、そういうの何か面倒で嫌だった。何ていうか、実体とあってないというか嘘付いてるみたいで、これはまぁ性格ですね。

結果、設立時は資本金300万円の有限会社ということでスタートしました。かき集めれば1,000万円くらいはなんとかなったと思うんですが。

結局決めていたのは外部の資本を入れないということです。やりたいこと貫くために他の人の顔色見て仕事するのが性に合わないということもありますが、当時既に37歳。自分がその器でないのであれば、潔くやりなおすこと前提の1人スタートでした。そして大きいことより、強いこと、面白いことを優先したい。これは崩したくなかった。

当初の300万円ってのは、つまるところこれが底をついた時に潔くやめるために「捨ててもいい」と決めたお金です。想定していた期間は半年、6ヶ月です。数字のことは過去に書いたのでそちらを参照いただければよいかと思いますが、つまり「半年で芽が出なかったら潔く辞めよう、この300万円はなかったことにしよう」と決めてスタートしました。実際はその場合でもなかったことではなく、自分の給料はとったうえで使い切ってしまったら辞めてしまえ、ということですね。

そんな感じでスタートしましたが、(ありがたいことに)その300万は底をつくことなく(増えて)、まもなく6年が経過します。

結果として4年目の段階でデットエクイティスワップを使って増資。結局、法人税の高さが気になるので、利益の出るぎりぎりの線で数年頑張って自分の給料は多め、ただし未払いで貸し付ける形にして資本金に転換(債務の株式化)させる。現在資本金1,000万円。

結局、確認株式会社でよかったんじゃん、って話ですが、これはあくまでも結果論。さらに増資することも考えていますが、1,000万円を超えることで税金や法律面でいくつか制約ができるので当面はこのままにしています。あとは内部留保やらなんやらでB/Sを良い状態にしていくという段階です。

今年の6月決算時、会計事務所によると「非常に良いバランス」とのこと(このくらいになるとB/Sの左下にベンツが出てきたりするもんですけど、社長んところはそれないしwみたいな会話してた)。

さて、別の視点ですが、もうひとつお金に関して心がけていることがあります。

以下のエントリーでも書いているのですが、基本的に以下の考え方で利益を配分することを心がけてきました。

  1. 内部留保する(25%)
  2. 従業員に還元する(25%)
  3. 投資する(25%)
  4. 税金を払う(25%)

※税率のことがあるので正確にこのバランスにはなりませんが

当初はなかなかこのバランスを保てませんでした。多くは従業員に還元していました。とはいえ大した利益が出ていなかったのであくまでも比率の話です。そこは申し訳ないという思いを持っていましたが、やはり人は大切だから。それでも当初は中々その辺の思い、伝わらないところがもどかしかったです。結局お金だけでもないんですよね。

現在は、ほぼこのバランスが実現できるようになりました。直近の投資部分は大阪のオフィスとインフラですね。そしてこの投資と同じ程度は留保され従業員にも還元されています。当然ですが業績がよければ賞与や給与が増えるということ。そして同じ程度の留保が出来ます。

結局ここにも、外部の資本を入れていないことが効いているわけです。投資家入ってたら絶対「営業入れてもっと売れ」ってなる(絶対言われる自信あります。だって営業入れてない)。株主利益とか考えず留保、投資、従業員にバランス良くというか、自分の考えをお金の配分の仕方に反映できる。

とはいえ正直に言うとこのバランスが実現できたのはここ2年くらいのことです。この2年で何が変わったのか。その一つは前回のエントリーに書いたことです。またこのあたり機会があれば補足していきたいと思います。

さて、今後です。今後も当面この基本線は崩さないで進みたいと考えています。外部の資本を入れないからこそ自分たちの判断でスピーディーにことを進める。大きいことより、強いこと、面白いことを優先する会社。総売上より1人あたりの利益とやりがいの最大化。

これが私、つまり弊社の組織とお金についての基本的な考え方です。

現在絶賛人材募集中 (1) (2) につき連載(?)はじめました。今日は2回目です。

前回、会社のネーミング由来の話を書きました。ちょっと順番が前後しますが、次は先にこのテーマについて書きます。

さて、現状のアルファサードがやっている主な仕事を挙げてみます。

領域:

  • Webサイト企画・設計
  • Webコンサルティング(アクセシビリティ評価/ガイドライン作成)
  • ディレクション
  • Webデザイン
  • サイト実装・構築
  • CMS製品開発/サポート

言語:

  • Perl
  • JavaScript
  • PHP
  • XMTML/HTML
  • CSS
  • MTML

フレームワーク/CMS:

  • Movable Type

何のことはない。製品開発・サポートとアクセシビリティがメニューに入っていることを除けばどこにでもあるWeb制作会社です。これくらいの言語扱えてCMSとしてMT使ってってとこだけ見たらこんな会社いっくらでもあります。会社はじめた頃先輩に言われたことあります。「Web制作会社って雨後のタケノコみたいに出来たり(なくなったり)するやん」。(付け加えて「何かお前のとこは違う、ってのは伝わってきた。けどそれが何かはわからんけど」とも言ってもらえたけど)。

当時はREALbasicとか使って簡単なデスクトップアプリ作ったり、ExcelとPhotoshop連携させて(AppleScript!)CMSっぽいワークフロー組んだりしてたのが特徴っていや特徴かもしれませんが。

さて、会社をはじめてしばらくはWebと名のつくものであれば何でもやってました。営業については人脈をたどり、紹介をもらい、イベントに出て行ってプレゼンし、BtoBサイトに登録して案件に応募してたりもしてた。上流から下流まで、コンサルから実装・開発まで。

でも、儲かんなかったですね。人も定着しなかった。一応、2003年から一回も赤字は出してない、という事実だけは胸をはっていましたけど、決して正しいことできてたわけじゃないですね。今はそれがわかる。

儲けはともかく人が定着しなかった理由について自分自身が思うところはこうです。自分自身は営業畑、マーケの人出身だけどどっちかと言えば自分で何でもやっちゃうところがあり、企画から外注の手配、進行の管理からバックエンドの実装までこなしてしまうようなところがありました。ひとつは、これをスタッフに求めたこと。もちろん同じレベルででけへんってのはわかっていましたけど、結局マルチにこなせて幅広い領域を個人がカバーできる会社は強いって、当時は本気で思っていたところがあります。

もうひとつは、上流工程や企画、提案の難しさです。単に難しい、というより、教えること、人を育てること、優秀な人材を採用することが難しい。大きな会社でも歴史のある会社でも、そういう人材を採用・育成するのに苦労してる。それをポッと出の知名度もないSOHOに毛の生えたような会社が採用・育成できるだろうか?

何度かターニングポイントがあり、結論出しました。「これでは無理」。

その頃、CMSやWebアプリの開発とかカスタマイズの仕事がぽつぽつ増えてきていました。当時のスタンスは、適材適所、パッケージは持たない、決めない、案件、顧客要求にあわせて最適なものを入れる。Xoopsにするか、Drupalにするか(<これは扱ったこと実際にあります)、はたまたMTか、Type3やMODxもある。「何でもこれで」「何でもMTで」ってのは間違った考えだと思っていたのです(ある見方をすれば今でもこれは正しいわけですが)。

ある案件でMTをベースに構築しました。かなり強引に拡張開発をして(初MTです)。2006年だったかな。で、問題は次の案件。納期は迫るのに実装方針やフレームワークもベースのシステムも決まらない。人手もない、かなりやばい。ここで「MTでいいじゃん」という判断をした。MT::Objectを使ってDBを扱う方法は前の案件でわかっていたし、プラグインやアプリの開発方法も何となく理解していた。何より3ヶ月くらいがっつり開発した案件の直後の案件です。

ということでMTに進みました。この件は単独でまた書きます。なぜMTだったのか。

とはいえ、MT取り組んでる制作会社ってたくさんあるし、ウチは他の会社と比較したら多分遅いほうじゃないでしょうか。個人的には3.3からのユーザーだし。

ただ、一点だけ(多分)他の会社と違うことをやった。管理画面に目を向けたことです。

多分、Web制作会社がMTをさわるってことは、MTMLでテンプレートを書くことです。少なくとも当時の使い方はそうでしょう。せいぜいがプラグイン探してきて放り込むくらい。実際にウチのスタッフもそうだった。でも僕は完成されたサイトのCMSを見て「なんて使いにくい」って指摘しました。

表示順を定義するためのフィールドに振られた数字。インデックスアーカイブに表示させるためだけのダミーエントリー、ダミーエントリーが吐き出すゴミファイル。ファイルをインクルードしたテンプレート(検索できない)。サイト・パスが同じブログがたくさん。入力はルールだらけ。

結局、MTだってJavaScript、Perl、MTML(当時はHTML::Template)で出来ている。なら、自分たちが持っているスキルをそこに突っ込んで、ユーザーにとってすぐれたCMSにしてやろう。

これが今から考えれば転機だったのでしょう。こういうことをやっている会社が当時はほとんどなかった。技術は公開されるサイトに向けられる。でもCMSで構築・運用するサイトのユーザーは、公開されたサイトのユーザーだけじゃないのです。CMSをさわるユーザーも大切なユーザーです。

Webアクセシビリティやユーザービリティの本? には当然のように書いてある。フォームの入力値の制限のうち、サーバーサイドで吸収できるものは吸収すべし。全角で入力したって怒らないでくれ。ところがCMSのドキュメントには入力する人が統一してね、って書いたりしてる。それが間違いだってんだ。

やってみると不思議なもので、そこに目を向けると(標題でいうところの「技術の向けどころ」)、できるんですよね。自分じゃなくても。ウチのスタッフたちが。で、こういうところはどんどん吸収して覚えていく。上手くなっていくんです。上流工程を教える難しさ、その部分で成長するスピードと比較にならないくらいスキルアップしていく。そりゃそうですよね。ある意味それがやりたい奴が集まってるんだもの。Web制作会社なんだから。

だから、(X)HTMLとCSSだけやってる人は先がないよ、みたいな話で、じゃぁディレクションに進むのか、とか悩んでる人がいたりする業界なわけですが、コーディング好きな人は生活のためとはいえ違うことしたいわけじゃないですよね。ここで書いたこと(マークアップエンジニアが次に取り組むべき5つのテーマ)と通じるんですが、「技術の向けどころ」を間違えなければ、実装屋にもチャンスはまだあるってことです。

で、ここでコンサルトか上流の仕事をきっぱりやめた。コンサルしない、営業も置かない。専任のディレクターも置かない。

話を戻します。「技術の向けどころ」という話をすれば、例えばウチで扱っている言語とか持っているスキルでどうやって食っていくかと考えたとき、向ける先は現状では限られますよね。

  • 受託で食う
  • 自社でサービス(またはメディア)を立ち上げてユーザー課金して食う
  • 自社でサービス(またはメディア)を立ち上げて広告で食う
  • OSS扱ってサポートで食う
  • ノウハウで食う(セミナー、書籍とか)
  • サーバー/ASP/Saasで食う
  • Webアプリをライセンス販売/サポートして食う

同じ技術を元に食っていくわけですが、食い方にも色々あるってことなのです。現状ウチの会社は上記の最初と最後でやっていってます。もちろんこれから別のこともやっていくことはあると思いますが、「何で食うか」だけでなく「どう食うか」っての「技術の向けどころ」なわけです。

少し長くなったので続編も書くかもしれませんが、もう一点だけ。

ウチの会社では「Power CMS for MT」ってのをリリースして間もなく2年。これまで120サイトで導入いただきました。

これ、OSSではないし、数万円のソフトでもありません。最低で20万円から、MTのライセンスも含めると25万円〜200万円(MTE込みだと)の製品です。昨年の秋に金融ショックがあって景気が悪くなるという話になりましたよね。この時、一つの予測と判断をしたのです。社内に向けてこう言った。

  • これからは、安いのが売れなくなるで。値段上げるよ。

WordPressもあるしMTOSもある。景気が悪い。だから20万円のは売れなくなるということです。じゃぁ、値段上げるのは何故か? 簡単です。20万円の予算は0になるけど、500万円の予算は0ではなく250万円になったりする。予算1,000万円の案件が500万円になったとき、500万円のCMSは導入できなくなるわけです。なので、200万円で500万円の製品と遜色ない機能や使いやすさを実現できれば、それは売れるんじゃないか、ということ。

で、今ですが予測は自分でも驚くくらいに当たりました。見事にそうなってる(安い価格のものは売れなくなり、高いもの(それでも競合よりは安い)が出ている)。何故、どのマーケットに、何を、どのように投入していくか。僕は技術者である前に経営者だから、それが面白い。「技術の向けどころ」を考えて、それが結果にはねかえってくるのが面白い。現場の技術者がそこで面白さを感じるかどうかはまた別の問題ですが、経営者とか上層部がしかめっ面してて楽しく仕事ができるかよ、って思うのですね。

もちろん、そこが伴わないと会社が存続しないし(どっかに買われればまだいい方だけど無くなっちゃったりするしね)、急にモノ一つ買うのにハンコが増えたり、賞与が続けて出なかったり給与がカットされて面白いかね? 面白くないと思う。

だから、やっぱりこう思うのです。

面白いのは「技術」(だけ)ではなく「技術の向けどころ」なんだって。

Web制作会社(アルファサード)をはじめて6年。まぁ小さな会社なりに色んなことがありました。9月も末、秋の気配ですね。設立は11月ですが、勤めていた会社を辞めたのが2003年の9月末なので、まもなく6年です。今日は(今日から何回かにわけて)、現在絶賛人材募集中 (1) (2) ということもあるので少しウチの会社のこととか仕事のこととか書いてみます。

最初は会社の名前について。

「アルファサード」の意味

最初にWeb制作会社をツクろうって決めたときはまだ「Webアクセシビリティ」って今ほど一般的じゃなくて、アクセシビリティに関するMLとかで一部のひとが議論してたりJIS化されるよ、みたいな話が出ていたくらいでした。広告制作会社のWeb担当、みたいな位置づけで仕事していた僕は、内製しないという当時の会社の方針から外注せざるを得なかったわけですが、上がってくるモノの「非アクセシブル」さに辟易していて、Web制作ってこんなもんなのか? っていう思いを持っていました。

当時からちょっとしたソフトウェア(HTMLエディタとかアクセシビリティの簡易チェッカーとか)を作っていた僕は、自分の息子がどうやら色覚異常(第一色覚異常)であることから色のことを勉強して小さなソフトを作ったりしていたのです。

で、こういうことを大切にしてWebサイトを作るっていう会社を作ろうと思って1人で会社をはじめたのが2003年11月。ちなみに、某インキュベーションオフィスの入居者面談で、「こんなコンセプトでやっていけるわけないやん」って言われて結局そこには入居しなかったというエピソード?があります。インキュベーションマネージャのNさんには悪いことしました。「そんな大人げないこと言わんと」って。当時からついカッとなって行動してたんですね。あー痛い。

「アルファサード」ってのは「α」と「ファサード」をかけあわせた造語なんですが、名前決めたときは3日程ネーミングの本と辞書を交互に見ながら頭ひねって考えたんですね。ネーミングの本の一節に「英語以外の言語」「2つの単語のかけあわせで造語をつくる」ってのがあって、ひとつエスペラント語の「ファサード」って言葉が自分に響きました。

僕はエスペラント語にユニバーサルでニュートラルなイメージを持っていたし、結構ネーミングには使われているんですよね。シビック・フェリオ(Ferio=休日)とかヤクルト(jahurto=ヨーグルト)とかもそうらしいです。で「ファサード」って言葉が「建築物の正面(デザイン)」を指していて建築においては「最も目に付く場所であり、重要視される。」という意味を持つとともにエスペラント語ではコンピュータ関連の用語で「ユーザーインタフェース」という意味を持っているのです。これに「α(一番目)」をくっつけた。ちなみにエスペラント語のアルファベットは「alfabeto(アルファベート)」と呼ばれるらしい。

だから何だってことはないのですが「アルファサード」っていう、何だかわからないんだけど意味のありそうな名前? はこうして決められたのです。

オフィスは自宅の一室、中古のデスクに黒いペンキ塗ってまぁあれはあれでお洒落だったと思うけど。

ちなみに、2003年の秋ってのは、シックス・アパートさんの日本法人が出来たのとほぼ同時期ですが、当時はまったく接点もなく、ココログでブログをはじめたくらいです。平田さんの本は買って読んでいたもののサーバーインストール型のツールを触るモチベーションが当時あまりなくて、やっていたらハマっていて違う展開になっていたかもしれませんが、今となってはまぁいいや、という感じです。

以下、ひきつづきこんな感じで少し続けてみたいと思います(内容は変わるかもしれませんが)。

  • Movable Typeに特化した訳
  • 面白いのは「技術」ではなく「技術の向けどころ」
  • CMSにはまだやるべきことがある
  • 「人」と「組織」の考え方
  • アルファサードのこれから

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