アルファサード株式会社 代表取締役 野田 純生のブログ


キカクするエンジニア。


公開日 : 2009-05-13 20:48:53


人材募集してます。近々募集広告とかも作るつもりなんですが、考えながらメモ?がてらに。広告に書きにくいこととか広告じゃ伝えにくいこともあるので。

尚、今回は当社の社員に限るつもりはなくて新しく会社を作ることも視野に入れています。これについては後で書きます。

ウチの会社のことを知らない人も多いと思うので(とはいえ、知らない人は中々...とも思いますが)、少し自社のことをご紹介します。

事業領域について

ウチの会社はひとことで言えば「Webサイトの制作会社(受託)」ということになります。とはいえ、受託型のWeb制作会社って星の数程(若干大げさですが)ありますので特徴とか現状を少し。

まず何をウリにしているか(何に力を入れているか)?について。 以下の3点に力を入れています。

  • ウェブアクセシビリティ
  • CMS
  • モバイル

まずウェブアクセシビリティについて。ウチの会社は「制作」が主業務なので、直接アクセシビリティに関することが「主たる」ビジネスになっているわけではありません。「主たる」と書いたのは、もちろんウェブアクセシビリティがメインのテーマになっているプロジェクトが仕事になることもあります。検証・評価、改善提案、実装、あるいはガイドライン作成等。

取り組み方、スタンスは実装における技術や支援技術の開発などを含めて「手を動かす」タイプです。つまりコンサル的仕事ではなく、実際に何かを作って形にするというスタイルです。

直接の仕事に繋がっていないものもありますが、成果の例についてはLabsのページで紹介しています。

また、ウェブアクセシビリティに関する研究会や執筆活動なども行っています。

続いて、CMS。2007年の秋から「Power CMS for MT」というCMSパケージ(Movable Typeの拡張パッケージ)を商品にしています。パッケージ開発・販売・サポートというビジネスです。

狙っているのは「エンタープライズ系の製品に対して遜色のない機能と使い勝手を実現しつつ圧倒的にローコスト」というものです。現状はそこそこ安定して売れてます。間もなく導入実績が100サイトに到達します。

もちろん、我々のベースは制作会社なのでサイトの構築(インテグレーションっていうのかな?デザインとかテンプレートの作成等)も行っています。

また最近多く手がけているのが、単なるCMSの枠に留まらず、クライアントの様々な課題解決のための仕組みをウェブアプリケーションとして開発・提供という仕事です。

Movable Typeを開発プラットフォーム(フレームワーク)として使い、MVC型で開発していくスタイルが社内で確立されているため、CMSでないオリジナルのウェブアプリを開発する(グループウェアみたいなものとか、CRMのためのしくみ等をMTをベースに作り込む)ことができます。スピーディー且つローコストで。

ケースとしてはCMSに組み込むこともありますが、単にライブラリだけを使うこともあります。その場合、利用者にとってはMovable Typeは見えません。バックエンドはMTのPerl APIを使ったもの+フロントの実装はMTMLで書かれます。テンプレート作成に慣れたスタッフとバックエンドの開発者の連携がスムーズでメンテナンス性の高いものができます。

そしてモバイル。これは上記の2つのテーマと比べると実はまだまだ実績不足です。もちろんいくつかのモバイルサイトを作成し、Power CMS for MTにもモバイルサイト作成機能やモバイル管理画面機能、モバイルメール投稿機能等を組み込んでいます。ただし、正直に告白するとまだまだ「PC Web屋のモバイル対応」といったレベルであるといえるでしょう(だから逆に、この部分の経験のある方に来て欲しいと思っています)。

携帯への取り組みは上記のウェブアクセシビリティやCMSの延長に位置します。特にウェブアクセシビリティについては、多様化するデバイスへの対応という意味で携帯に留まらず、iPhone等のデバイスやテレビ(アプリキャストとか)にWeb技術を展開させていくことを見据えています。

ビジネスのスタイルについて

まず前提。スモールビジネスです。ベンチャーではない。人数は現状8名(しかも大阪-東京あわせてこの人数なので、オフィスには常時わずかに3-4人という職場です)。

拡大指向はありません。上場してストッックオプションという方向性ではない。スモールビジネスの成功をシェアしましょうということです(とはいえ、成功すればそれなりのリターンがあります)。

「ツクル人」の集まりです。デザイナ/プログラマ/マークアップ...。100%が手を動かす人で構成されています(社長を含めて)。これは、営業職がいない、専任のディレクターもいないということを指します。

もちろん多くの案件でディレクション業務は発生しますので、ツクル人がディレクションを兼務します。

ただし。

クライアントにディレクターがいらっしゃる場合があります。社内のWeb部門というやつです。デザイナーが社内にいるクライアントもあります。当社はどちらかと言えば、そのようなクライアントに最適化された組織です。このようなケースでは既に「お客さんが上司である」というスタンスで仕事をします。

つまりは「戦略は自分たちで立案する」「方向性は決める」「やりたいことは自分たちで定める」、あとはそれをクライアントの手足となってスピーディーに(且つローコストで)、それでいてレベルの高いものを提供すること。

営業に関しては、リピート、継続してお付き合いいただいているお客さま+新規についてはWebサイトからの問い合わせ、オーダーがほぼ100%。よって新規開拓等の営業はやっていません。

フレームワークはMT。なので必然的に開発側の主言語はPerlになります(一部PHP)。フロントはMTML&(X)HTML&CSS。もちろんJavaScript/Ajax等も扱います。

ただしこれは現時点の姿ですから1年後には変わっている可能性があります。2年後に変わっている可能性はもっと高いです。小さな会社は変化には強い(強くあるべき)と思っています。常にマーケットに対して最適な組織に変化し続けていきたいと思います。

どんな人を探しているか

さて、ここまでつらつら書いたわけですがここからが本題です。

タイトルに「キカクするエンジニア」と書きました。このような会社のエンジニアですから、基本的にはWeb系のエンジニアということいなります。問題は「キカク(企画)」の部分。これまで書いた通り、当社は上流部分を“敢えて”捨てていますから、受託のサイト制作における企画を指すわけではありません。

では何を企画するのか。

事業でありサービス、そして会社のこれからを一緒に企画する人を求めます。つまり自分たちの未来そのものを企画するということ。

当社は6月末に第6期末を迎えます。数字で言うと(殆どの数字において)前年比150%という結果となりました。人数も殆ど変わっていない中、この1-2年で状況が変わろうとしています。

折しもこの100年に一度(←僕はそんなことないと思うんだけど)の不況下です。現状に留まらず変化し成長していきたいと思っています。「拡大指向」はないですが「成長志向」はあります。

Webで収益を上げるって結局のところ受託型、レベニューシェア型、メディアやサービスをつくって広告(アフェリエイトやドロップシッピング含む)収入型、サービス課金型(SaaSとかASPとか)、コンテンツ課金型、パッケージ販売型、ノウハウ提供型(コンサル、セミナー含む)といったところで、選択肢が多いようでそうでもない(ここに挙げたもののどこにも目新しいものはない)。

それでいて当社がやっていることはそのごく一部でしかありません。自分たちが持っているものをどう展開していくか、あるいは新しい何かを作り出し、世に問うていく。そんな「企画」するエンジニア。

さて、冒頭に

尚、今回は当社の社員に限るつもりはなくて新しく会社を作ることも視野に入れています。

と書きました。

当社は設立して約5年、独立系スモールビジネスです(どこの資本も入っていません)。(自分で言うのもなんですが)典型的なオーナー社長のワンマン型経営でもあります。ワンマン経営の何も悪いとは思っていないわけですが、ここから一歩レベルの高いところへ進んでいくために、これまでのスタイルや形式に縛られないやりかたも考えていきたいと思っています。その一つの選択肢が新しく会社を作ることです。税金対策の子会社とかじゃなくて、きちんとミッションを持って会社を立ち上げる(一例を挙げるなら、例えば受託業務に引っ張られずに非受託の新規事業を立ち上げるとか)。

つまりは「キカクするエンジニア募集」は「社長募集」でもあります。

こんな時代だからこそ色んな働き方があっても良いと思う。もちろん資金を用意していただく必要もありません。

実は、こうやって書いているということで直近にスタートする予定の事業やサービスがあるのですが(それを担当して欲しいと思っているわけですが)、短期的なことだけ考えて転職しても先はまだまだ長いわけですから。そういう意味で、ちょっと長くなりましたが書いてみました。

ご興味をもたれた方がいらっしゃいましたらこちらのページからコンタクトください。



このブログを書いている人
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野田 純生 (のだ すみお)

大阪府出身。ウェブアクセシビリティエバンジェリスト。 アルファサード株式会社の代表取締役社長であり、現役のプログラマ。経営理念は「テクノロジーによって顧客とパートナーに寄り添い、ウェブを良くする」。 プロフィール詳細へ