アルファサード株式会社 代表取締役 野田 純生のブログ


謹賀新年 - 2021年はお金で時間を買う。


公開日 : 2021-01-01 10:00:00


年始のエントリーを書きはじめて10年目になります。最近はすっかり年始のエントリーくらいしか書かなくなってきちゃっていて、筆不精いかんですね。 さて、コロナ禍でとんでもない2020年になってしまいました。

それでも、結果的に自分個人としては年始のエントリーを書き始めてから初めて100点満点の取り組みができた1年だと評価できる1年でした。

PowerCMS X のほうは順調に売上を上げるようになりました。月によっては PowerCMSの売上を超える月もあり、もうすっかり1階の仕事となりました。

もう一つの3階の仕事である「伝えるウェブ」についても、商談の数も100近くをこなし、情報発信や機能追加も積極的に行いました。3月に総務大臣賞をいただいたことも勢いに繋がりました。

「やりたいこと」「自分ができること」「周囲(社会・会社)からの要請」が一致すれば100点をとるのは難しくない

逆に言えば、この3つを一致させることこそが難しいのですね。大抵はうしろの2つが一致するところを求められるのですが、それは必ずしも自分のやりたいことと一致しない。もしくは、やりたいこととできることが思うように売れない(周囲からの要請と一致していない)。

なので、2020年の自分は相当にツイていて、年始の目標を立てた時点であとはそれに向かって進むだけという、そういう一年だったのだと思います。

とはいえ、業績が決して良かったわけではありません。コロナ禍で緊急事態宣言が出た時「今年は売上を無理に追わない」「会社の体質改善を図る」1年と位置づけて、社内横断プロジェクトチームの立ち上げをするなどして、数字を第一の結果として求めないことを決めたのです。その中で生まれたのが、「伝えるウェブ辞書メンテナンスチーム」「動画プロモーション研究チーム」などです。幸いなことに、下期(当社は6月末決算)の受注は順調に回復し、前期以上の数字が出せそうではあります。コロナが落ち着いていない中なので、受注の回復はありがたいことではありますが、社会全体の気の緩みなど気になるところではありますが。

「うまく言ったことは継続すれば良い、が、本当に結果をだすのは出すのは実はそう簡単なものではない

「PowerCMS X」を毎月コンスタントに導入いただけるようなプロダクトに育てるという点では、2階の仕事を1階の仕事に、「やさしい日本語化をソフトウェアで支援する仕組みを作り、それを世に知らせる」という点では、3階の仕事を2階の仕事にできるくらいのところにまでは持ってこれたと思います。多少の契約も取れ、売上も立ちました。ただ、伝えるウェブはまだまだ当社の中では売上の誤差くらいのものです。もちろんこれらの取組は継続ですが、事業をスケールさせられるほどのインパクトはまだもたらせていません。

2021年は事業をスケールさせる

そこで、年末の全社会議でテーマに掲げたのがこれです。

事業をスケールさせる

  • 質を高める
    • 情報発信の質と量にこだわる
    • 勝ちパターンを確立する
    • 正義は我にあり、を意識する
  • 規模を拡大する
    • コミュニティを育てる
    • 人材を積極的に採用する
    • お金で時間を買う
  • ゴールをイメージする
    • リーダーの質を上げる
    • 売上構成・ポートフォリオをイメージする
    • 成長率・利益計画を明確にする

各々についての詳細はメンバーには会議で話しましたし、ここに細かく書くつもりはありません。表題の「2021年はお金で時間を買う」はあくまでも全体の9つの取組み対象の1つなのですが、象徴的な考え方と思い記事タイトルとしました。

今年は特に「資本提携を伴うパートナーシップ(M&A含む)」「広告(採用を含む)」「フリーミアム」の3点を視野に入れて取り組みを加速させるつもりです。

資本関係の伴わないアライアンスを継続するのは困難であるというのは私の経験的なところから思っている持論のようなものです。ちゃんとお金と責任の発生する関係を築けるパートナーを募集します。詳細は年始早々にまた会社のサイトなどで告知します。M&Aの仲介会社には既にいくつか声をかけて案件依頼を行っています。

広告については我々のようなBtoBの中小企業ですから、テレビCMなんてものに突っ込むことはしませんが、より効果的な媒体・そもそも何を広告するかについて考えつつ実行に移したい。採用についても力を入れていきます。

3点目の「フリーミアム」については、実は昨年後半に「伝えるウェブ」が教育の現場、特に小学校で役に立つことがわかりました。小学校ではプリントや保護者への手紙にふりがなを振らなければならないなど、日常的に伝えるウェブが貢献できます。とはいえ、公共機関を対象とした契約には時間がかかること、既に自治体の予算取りが済んでいるところが多いことなどから、何らかの形でまずはお金をいただかずに利用いただけるプランを検討中です。これは、お金で時間を買う、とは少し異なる考え方かもしれませんが、利用普及を一気に促進するために、会社として投資を継続していくという考えかたとなります。

あと、年末の全社会議で創業以来初めて「上場」という言葉を社員に対して発しました。選択肢は多いほうがいいし、我々にはその可能性がある会社である、ということを自覚してほしかったからです。

最後になりましたが、アルファサードでは「伝えるウェブ」専任の正社員を募集中です。

と、いうことで、本年も皆様どうぞよろしくお願いいたします。


過去の年始のエントリー



このブログを書いている人
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野田 純生 (のだ すみお)

大阪府出身。ウェブアクセシビリティエバンジェリスト。 アルファサード株式会社の創業者であり、現役のプログラマ。経営理念は「テクノロジーによって顧客とパートナーに寄り添い、ウェブを良くする」。 プロフィール詳細へ