アルファサード株式会社 代表取締役 野田 純生のブログ


謹賀新年。2014年は"エバンジェリスト・ドリブン。自ら動く、動かす年。"


公開日 : 2014-01-01 00:00:00


あけましておめでとうございます。

謹賀新年。先日立派な竹林と遭遇したので一枚撮影しました。

"新しいキーワードをつくる"を掲げてスタートした昨年ですが、達成できたかと振り替えると不十分な成果となってしまいました。自身の出来には大いに不満。もちろんさぼってたわけではないんですけどね。

その中でも会社10年を迎えられたり、PowerCMS 4のリリースができたりといくつかトピックもあり、また次の年につなげられる下地がつくれたりといった出来事がありました。それを受けつつ、また、10年を迎えたということで、次の10年(そんな気の長い話しとてもできやしませんから、まずは5年ですね)。

エバンジェリスト・ドリブン。発信をさぼらない。

職業、PowerCMSエバンジェリスト。これ、昨年のスライドに書きました。もちろん基本が変わっているわけではないのですが、もっと言えば Movable Type エバンジェリストであったり、Webアクセシビリティエバンジェリストであったり、自分の、ひいてはアルファサードの仕事の進め方って突き詰めると「エバンジェリスト・ドリブン」なんじゃないかな、と。年末の社内会議のために12月あたりから頭を整理していて、ベースはこれだな、と思いました。"エバンジェリスト・ドリブン"、と名付けました。今年はこれで行きます。

去年はPHPカンファレンスに参加してDynamicMTMLのプレゼンをしたり、Kansai.pmでMTの話しをしたり、Net::Azure::StrageClientというPerlモジュールを書いてCPANデビューしたり、ひさしぶりにXojoでデスクトップアプリを作ったりといった活動をしてきましたが、明らかに発信をさぼっていたので(ブログのエントリー数がまさに物語ってますよね)、ここから再度頑張って行きたいと思っています。

エバンジェリスト・ドリブン

奇しくもCSS Nite LP30で話したのですが、"意外と伝わっていないと心得る(情報発信)" つまり、情報発信する側は、もう伝わっただろうとか、アルファサードとか野田のこととか Junnama のことって、みんなに知ってもらっているだろう、と思いがちなんですけど、まだまだ知られてないし、自分が認識しているより相手・市場は自分(会社)のこと知らないよ、と。

で、会社規模が10人超えて見渡してみるけど、やっぱりこれを行えるのはウチの会社だと"社長"ですから。そこをさぼらないこと。12月に立て続けにブログに書き散らかしたのにはそういう意味も含まれています。今年は色々書きます。2014年は、いや、2014年からはさらに積極的に発信しよう。PowerCMSの製品ブログもそうですが、いくつかブログを立ち上げる予定。

パートナー・ドリブン、新たなソリューションの開発とリリース。

PowerCMSパートナーという形で40社近くの法人・個人の方々とお仕事をさせていただいているのですが、販売代理、CMS製品メーカーと構築パートナーという関係以上のものを生み出せているかと言えば疑わしい。単なる仕事の紹介とか受託案件における協業を超えた一歩、というものを作れていないのですが、今年は具体的にいくつかターゲットを定めてソリューションづくりを進めます。僕らの仕事は B2Bの受託仕事がベースですが、PowerCMSというソリューションがあることで、"単なる"受託とは少し性格の違うビジネスを展開できています。当社のパートナー様にもそういったビジネスを進めていただけるような組み方、提案について、今年は具体的に進めます。キーワード的には、クラウド・マルチデバイスを絡めて。大事なことなので重ねて書きます。"具体的"ね。

作るを創る→CMSから一歩範囲を広げること。

Movable Type シフトをひいてから6-7年経過します。PowerCMS、6年経ちました。1プロダクトの比重が高まり過ぎという話しが毎度出て、必ずしもそれが悪いととらえてはいませんが(逆に効率はこのほうがいいわけですし)、でも、今年は範囲を広げます。"B2Bの受託仕事" + "エバンジェリスト・ドリブン"(もう一つ付け加えれば、"作るを創る")というベースに沿っているのであれば、それは他のこと、他の商材でも構わないと考えています。

アルファサードの根っこ

画像は昨年からの引用。アルファサードの"根っこ"

Webがまかなう守備範囲は数年前と比較して格段に増えました。スマホ・タブレット、携帯電話、デジタルサイネージ、キオスク端末、さらには眼鏡? とか。媒体にしても、サイト、アプリ、書籍。そして、作るものが増えれば作るためのためのプロセスやツールも多様化してきます。そこにニーズ、ビジネスチャンス、言い換えればそこに貢献できることは企業、当社の存在意義につながって行くのですから。今年はCMSにこだわりつつ、こだわりません。近々何らかの発表ができるかと思いますが、新しいこと一つ、はじめます。

原点回帰、会社設立時の想いに立ち戻って。

Webのマルチデバイス化が進み、Webアクセシビリティへのニーズが高まり(実際によく引き合いがあるのです最近)、仕事をさせていただく機会が増えているのですが、JIS X 8341-X対応を求められるお仕事の進め方というか、色々感じるところが多く、当社的にはCMSベンダーとして見られること、いただくお仕事の比重が高まっている中で、半端な仕事のやり方が良くない。また一緒にお仕事をさせていただくコンサルタントの方や行政の方(主に、というかほぼ前者ですが)と考え方、進め方が相容れない、あわないことが増えている。また、自身が必ずしもアクセシブルでないツールを扱っているという矛盾が生じていること。これらを踏まえ、今一度会社設立時の想いに立ち戻り、どういうスタンスでWebアクセシビリティに向き合うのか、また仕事としてどうしていくかについて整理をしていきたいと考えています。

(アルファサード株式会社)社名について
  • アルファ(物事の最初。未知数。プラスアルファ。)+ファサード(建築用語で建築物の正面(デザイン)、最も目に付く場所であり、重要視される場所。 )。
  • ファサードの作りの巧拙で客が店に興味をもつかどうか、店に入るかどうかが決まる。
  • ファサードはエスペラント語のコンピューター用語では「ユーザーインターフェイス」の意。
  • すべて (al≒all) の人にやさしい fasado (ユーザーインターフェイス) を提供する会社であること。

One more thing. 投資すること。

最後に一つ。10年ほど会社やってると、"第二の創業"とか言い出す社長、いるでしょ? 僕もそうなんですけどね。とはいえ、10年会社やってんですから第一の創業と第二の創業は全然違います。良い悪いは別として。受託の仕事においては、基本、動いた工数を積み上げる労働集約型のビジネスなので、1年目も10年目もそう変わらないととらえることもできます。できますけど、違いは確実にあるよね。

  • 取引先、取引実績の積み上げがある
  • 仕事の実績、評価の積み上げがある(逆もしかり、ですが)
  • 積み上げた自己資本

この3点目。資本について、CSS Nite LP30で話したように、100%オーナー社長の中小零細企業においては資本の活用具合がどう、という評価は一般的にはされないのですが(銀行にはむしろ資本の厚さが評価されるので)、有効な資本の活用の仕方、に今年は注目して取り組みます。別に投資信託や株式をはじめるわけじゃないですけど。新しいソリューションへの投資、パートナーへの投資、そういった視点を仕事に持ち込んで行くことで、第一の創業とは違う、スピード、掛け算的な成長を目指して動いて行くこととします。

以上、2014年の取り組み5点。本年も何卒よろしくお願いします。



このブログを書いている人
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野田 純生 (のだ すみお)

大阪府出身。ウェブアクセシビリティエバンジェリスト。 アルファサード株式会社の代表取締役社長であり、現役のプログラマ。経営理念は「テクノロジーによって顧客とパートナーに寄り添い、ウェブを良くする」。 プロフィール詳細へ