謹賀新年 - 2016年は基本に立ち戻り“仕事力”を見直す一年に。
公開日 : 2016-01-01 17:16:50
2015年は東京へ居を構えたことを始め、2オフィスの移転、MT Commerce の事業譲受、会社初のクラウドサービスのローンチ、人材の採用、W3C への加盟、経営理念策定とVIの刷新を行ないました。投資フェイズと考えて一気にことを進めましたが、うまくいったこともあり、いかなかったこともあり。
例えば企業の B/S を見る時に「誰の立場でそれを見るか」という視点が必要です。 以前、CSS Niteではこの図を例に出して「すぐに出ていかないお金が多くを占めて早く現金化できる資産の多いBが望ましい」という話しをしました。
確かにBの経営は安定しているのは事実でしょう。銀行視点ではこれが正解です。ところがAの決算書の左下に注目すると見方が変わってきます。つまり、将来の利益を生み出すためにその会社は何に投資をしたのかが表れてきます。つまり、どういう視点で見るかによって正解は違うのです。
去年の我々の事業で言えば、オフィス移転(引越し代は経費だけど、内装費などは資産に計上される)、事業の譲受といった費用はB/Sの左下に入ります。つまり、アルファサードがやろうとしていることは Bから Aへ近づけて(もちろん大勢に影響はない範囲ではありますが)、より成長を目指して活動したということになります。
何故、仕事力か
結果的に去年は一昨年やそれ以前よりも多くのリソース、ヒト、モノ、カネをつぎ込んだにも関わらず、自分の目指すゴールには届きませんでした。結果、昨年の後半に自分で巻き返すために現場仕事を数多くこなしたのですが、ここにヒントがありました。結局、経験やスキルや仕事をうまく進めるメソッドは人数やお金に勝るということ。仕事力には「製品力」も含みます。もちろん PowerCMSや MT Commerceがもっと売れるに越したことはないですが、ここでいう製品力とはもっと違うもの。PowerCMSや MT Commerceを選択していただいたパートナー様やクライアント様をハッピーにするための総合力ということです。
- PowerCMS を選択したはいいが、カスタマイズが思うように行かない
- 想像以上のコストや時間がかかってしまった
- カスタマイズしすぎてメンテナンス性が低下してしまった
- 結局スキルが追いつかなくて手戻りを繰り返し方針変更を余儀なくされた
サポートを売りにして一定の評価を得たと思ってはいるものの、今一度そこを見直さなければ伸びていけない。これは、社内だけでなく、PowerCMSのパートナー様や MTコミュニティの皆さんと一緒に取り組んでいきたい。コミュニティ全体が「仕事力」を磨くことでソフトウェアは強くなるんだと思うのです。これらはリリーススケジュールの遅れなんてことにすぐ繋がる。
そのためにひとつ、宣言を
今年は本を書きたいと思います。出版という形をとるかどうかは別にして、これまでの自分のノウハウ、経験からくるベスト・プラクティスを後進に伝達しなければ後継者のいない職人になってしまう。なので、ハンズオンのためのテキストになるかもしれないし、書籍になるかもしれないけれど、書いてみたいと思っている。
今年は、あたりまえだと思っていたことに疑問を持つ一年に
以下のエントリ等で書いたように、現場にガッツリ入ることで仕事改善のたくさんのヒントがあります。
世の中には二通りの人がいます。
- 常識を疑わないひと
- 常識を疑ってかかる人
これまであたりまえのように、この機能を実装するのには何日かかるとか、MTでの構築だとこうやるのがセオリーとか、そういう殻を破っていかないと先はないということです。
最後に当社の経営理念の中、行動指針から、僕の好きな言葉を
- 常識にとらわれずに他者と違うやりかたを模索せよ。不可能を可能にするために考え抜け。変化を好み、楽しめ。
- 常に小さなイノベーションを起こせ。小さなイノベーションの積み重ねこそ、我々の成長のエンジンである。