アルファサード株式会社 代表取締役 野田 純生のブログ


2020年とやさしい日本語とふりがなと私


公開日 : 2020-12-22 12:23:20


この記事は、アクセシビリティAdventカレンダーに参加しています。年始の挨拶とAdventカレンダーくらいしかブログを書かなくなった Junnamaです。

2020年がまもなく終わろうとしています。散々な1年でしたね。皆様本当にお疲れさまです。

さて、アルファサード株式会社では、伝えるウェブというWebサービスを提供してみます。元々はウェブサイトを「やさしい日本語」に変換するサービスとして開発していたのですが、今年の春のステイホーム期間中、どこへも出かけられなかったので(当時はすごくイライラしていたので)、心を落ち着かせてプログラミングでもしようかということで新たに作成したのが「やさしい日本語エディタ」というものです。

今年一年、伝えるウェブについては非常にたくさんの問い合わせをいただき、このエディタの機能を紹介させていただく中で、やさしい日本語やふりがな(ルビ)を追加する機能がいろんなケースで使えることがわかってきました。中にはコロナ禍ならではのケースもありました。

やさしい日本語やふりがなが必要とされるケース(主に外国人向け)

  • 外国人技能実習生への国や自治体の支援制度・給付金などの紹介チラシやパンフレット、Webサイト(PDFなども含む)
  • 外国人が日本でくらすための銀行や送金の使い方・年金制度の説明資料
  • 災害時の情報発信・防災情報

やさしい日本語やふりがなが必要とされるケース(学校現場)

  • 主に小学校で、低学年の保護者向けに配布するプリントの類
  • 外国人の保護者への手紙(クラスに外国人の保護者を持つ児童がいるなんてことは珍しくもない)

やさしい日本語やふりがなが必要とされるケース(外国人以外の対象者)

  • 聴覚障害者(音が聞こえない人が言語を習得することの難易度は高い)
  • 知的障害者・発達障害の人(会話は普通にできるものの、文章を読むのが苦手な人がいる)
  • 子供たち

やさしい日本語やふりがなが必要とされるケース(その他)

  • 役所の配布物(例えば淀川区民プールに行くと「熱がある人はいません」などのアンケートと連絡先を記載する紙の提出が必要で、これがやさしい日本語で作られている)
  • 投票所に貼り出されている各種案内(都構想の投票の時に気づいたのですが、外国人には投票権がないという...)
  • (霞が関・永田町にて)「大臣の答弁用に」ふりがなを付けないといけない(夜遅くまで官僚の方々がふりがな付けてるんだそうで...)

まぁ、最後のやつは笑い話みたいな本当の話なんですが、Webの仕事をやっているとなかなか考える機会のないこれらのケースのことを考える機会をいただく1年になりました。来年は、教育現場向けのプランなどを用意することを考えています。

尚、2021年3月末まで教育機関・自治体・NPO/NGOを対象に無料でご利用いただけるキャンペーンを実施しています。ご興味のある方はお気軽にお問い合せください。



このブログを書いている人
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野田 純生 (のだ すみお)

大阪府出身。ウェブアクセシビリティエバンジェリスト。 アルファサード株式会社の創業者であり、現役のプログラマ。経営理念は「テクノロジーによって顧客とパートナーに寄り添い、ウェブを良くする」。 プロフィール詳細へ