ウェブはバカと暇人のもの。
公開日 : 2009-05-10 16:11:36
小粋空間さん経由で知ったので早速。
個人的には『「Web2.0」とかいう前に、「Web1.374」くらいを身につけるべき』というフレーズが気に入りました(笑)
著者の中川淳一郎氏は 広告代理店(博報堂)→雑誌(TV系雑誌)→ニュースサイト編集者 という経歴の持ち主のようで、ちょっとググってみたのですがニュースサイトってのがどうもアメーバのようです。どうりで、というような内容でした。楽しかったけど。
サブタイトルに「現場からのネット敗北宣言」とあるのだけれど、具体的に何に対する敗北かと言えば対象は「テレビ」です。書いてあることは「確かにそう」で特に反論はないです。現時点では確かにこの通り。但しひとつだけ欠けているのが「コスト」の視点で(著者に欠けているのではなく、この本では目をつぶっているようで)、「メディア」としてのテレビとウェブの影響力といった点ではそりゃテレビでしょう、まだまだ現状は。
とはいえテレビ番組やCMのコストをウェブのコストを考えれば単純に勝ち負けでもないじゃねーか、と思う(思った)。
確かにウェブでできることはほぼ他の手段でもできる。それでも「ウェブサイトみてその場で注文して」ってのが「テレビショッピングを観て→電話して」という手段でできるとしても、前者に意味がないとは思えないし、両社のコストを含めた効果を比較しないと意味は無いのだと思うし。
それでもメディアとしてのウェブの現状や炎上系の話とかはそれはそれでニュースサイト編集者という現場の視点として頷けるし楽しめるので、ウェブ系の人はご一読いただいて損はないか。
ウェブはバカと暇人のもの -現場からのネット敗北宣言-(光文社新書)
- はじめに バカを無視する「ネット万能論」
- 第1章 ネットのヘビーユーザーは、やっぱり「暇人」
- 第2章 現場で学んだ「ネットユーザーとのつきあい方」
- 第3章 ネットで流行るのは結局「テレビネタ」
- 第4章 企業はネットに期待しすぎるな
- 第5章 ネットはあなたの人生をなにも変えない