ウェブ制作者に求められているのは「プロセスをデザインする力」。
公開日 : 2007-09-03 02:51:06
こういう反応は単純に嬉しいわけだけど(ちゃんとわかってるじゃない! という面で)、僕自身も仕事について考えてみる(というか考えていることを書こう)。
対象は「WEB制作者」。「Web屋」とか、職種の括りで言えば「Webプロデューサー」とか「Webディレクター」とか「Webデザイナ」とか「マークアップエンジニア」とか、まぁどうでも良い。
「ユーザー」の定義が変わったらやることも変わるのは至極当然
ここ数年で一番変わったのは「ユーザー」の定義かと思う。
「ユーザー」とは「Webサイトを利用する人」。
ってのがこれまでの定義。だからこれまでの制作者に求められたのは「利用者」に対するデザイン。 今は...
「ユーザー」とは「Webサイトを利用する人」に加えて「Webサイトを運営する人」。
CMSへのニーズの高まりもそうだし、だからこそ「再構築うぜぇからMTじゃなくてWPだよ」みたいな話が出る。つまり、「利用者=利用者+運営者」の構図。
この時制作者に求められるのは何か? やはり「利用者」に対するデザイン。但し、「利用者」の定義が変わっているから、アウトプットのデザインだけじゃ駄目だ。つまり、制作者には『「運営プロセス」のデザイン』が求められているわけだね。
どんなCMSを提供するか、っていうのは『どんな「コンテンツ・マネジメント」のしくみをデザインするか』ということなのだ。
少し古いエントリーになるが、このあたりに書いたことにもつながるかもしれない。
CMS選択の鍵は「プロセスのデザインしやすさ」
だから、『既存のCMSアプリケーションパッケージを選択して導入設定して提供するだけ』というやりかたは『企業サイト向けの既存テンプレートを購入してロゴ差し替えて納品する』ってのとあんまり変わりがないのだね。
つまり、「使う人」の定義が変わったら、「制作者」も発想を変えないといけない。だからCMSは「プロセスをデザインしやすいもの」であるべきなのだ。そういう点でWeb制作者はサイト運営のためのしくみ(プロセス)もデザインできないといけなくなっていると言える。
だから僕はWPではなくMTを使う。このあたり↓で書いていることもそれにつながっているのだと思う。
ちょっと話題からずれるけどMTのDBの拡張について
実際にこのプラグインは1時間程度で作成したものである(1時間かかってないかも...)。mtos-ja のメーリングリストとかでDB拡張に関する話題が出たのだけれど、やっぱりテーブルを拡張すると保存や読み出しのためのコードを自前で書かなくてはならなくなるし、既存テーブルへのカラムの追加ならMTが色んなものを吸収してくれるからすごく楽だ。テーブルを追加するとコードは2倍くらいに増えて工数も2倍に増える。とはいえ2時間なんだけどね。
だから、カラムの追加がスマートじゃないのはわかる。テーブル追加して、同じくらいのコストで拡張できるようにしてくれれば (あるいはドキュメントを充実してくれるだけでも良い) 素直にそうするかもしれない。