アルファサード株式会社 代表取締役 野田 純生のブログ


サラリーマンが会社を辞めて自分の会社を始めるために必要な8つのステップ。


公開日 : 2007-05-20 00:58:20


この5月、ブログに1日1エントリー、毎週何かのアウトプット(WebサービスとかMTプラグインとか)を自分のノルマ化してあれこれ書いたり作ったりしている。
1日1エントリーはさすがにしんどいか。

それでも「本当に好きなこと」「本当にやりたいこと」「儲からない? けどやりたいこと」を今月あたりはあれこれやっている気がする(本当は儲からないわけではなく、それなりの打算もあるわけだが)。

間もなく会社をはじめて4期目の期末。ようやくここまでたどり着いたという感じだ。

さて、それ(自分のやりたいことがやれる会社)が出来る状況に自分を置くためのいくつかの約束事について書く。結局『会社』をつくるってのは「やりたいことを納得いくようにやる」ための手段なのだ(僕にとっては)。

1.儲かるところで結果を出そう

何はともあれ、殆どの人はサラリーマンであったりフリーランスであっても日々の生活の糧に追われる身である。色んな意味で「バブリー」な人たち (アルファな人たちもね) のことはひとまず考えず、まずは目の前の仕事で成果を出そう。「堅実な成果」は裏切らないから。

これは周囲から「文句を言わせない」ための何よりの特効薬でもある。

2.「やりたいこと」と「儲け」の接点を考えよう

あなたの上司や会社は常に数字や結果、つまり成果を求めることだろう。
であれば、あなたのやりたいことで成果を出せるのがベストである。成果さえ生み出せれば誰にも文句は言われない。

だから、あなたのやりたいことは社会にどれだけニーズがあって、それはこんな可能性を秘めているんだということを考えてあなたの阻害要因(例えば上司とか) を取り除くこをを考えよう。

3.あなたの「時間」をコントロールする権限のある人を洗脳しよう

自分がやっていることの意義、上記項目と重なるが「私がやりたいこと、やっていること」は「あなたの利益(例えば「儲け」)につながることなのですよ。ということを繰り返し繰り返し話し続けよう。

4.「接点」が無ければ「接点」を持てそうな場所を探そう

安易な転職はお勧めしないが、どう考えても接点を持てない場合がある。
今からかれこれ7〜8年くらい前のことだったか、広告制作会社に在籍、「Webアクセシビリティ」が自分のテーマになってしまったことがある。色んなアプローチをとったが根本のところでは結局は理解してもらえなかった。だって、Web系の会社でもないんだし。

※今は少し状況が違う。JIS X 8341-3のこともあるが、何より企業のCSRやコンプライアンスへの意識が高まっている影響で、(あるいはウェブの業界も進んで来たこともあって)、結果的には状況は変わって来たわけだ。
ただ、その時は難しかったな。今となっては理解できるのだが、「接点」が無いところでいくら頑張っても限界はあるのだ。

そういった場合は転職も視野にいれよう。「会社はわかってくれない」のではなくて「その会社には接点がない」のだ。

5.「20%ルール」を自分でつくろう

Googleとか20%は自分の好きな分野の研究がどうのって、与えられることを前提に考えるから時間を作れないのだ。

仕事ができる人は20%の時間なんぞ結果を出しながらひねり出せる。だから、「出来る人を採用して20%好きなことをやらせる」も「出来る人は勝手に時間をひねり出して20%程度は好きなことをやっている」は結果的には同義だ。

あなたの会社が古めかしくて、好きなことやっていたらまわりとの軋轢がうまれるとか、周りが残業続きなのに自分はさっさと片付けて周りから浮いてしまっている...のならば、周囲と同じく「しんどい」演出をしつつ、8割の時間でノルマをこなしてしまえ。で、残りの2割の時間は「難しい顔」をしつつ、同僚を励まし励まされつつ、好きなことをやっていたまえ。

それもまた「大人」のやり方なんだ。

6.それでも、どうしても駄目なら、自分で会社をつくろう

あなたのやりたいことが社会的に意義があって「儲け」との接点も自信を持って説明出来て、それでも尚且つあなたが置かれている環境における周囲の人に理解されないことを気に病んでいるのであれば、(つまり、本当に会社はわかってくれない! のれあれば)『そんな場所はさっさと飛び出してしまえ』。

それでも、再び戻って自問してみるのだ。原点に立ち戻って、その上でそれでも...辞める覚悟があるのなら、

7.もう一度だけ洗脳・説得してみよう

結局独立してフリーランスになっても会社を作っても、最初の問題「儲かるところで結果を出す」に戻ってくる。
自分が立てた仮説通りに物事が進まないのであれば、結局は会社や上司が「わかてくれなかった」ことが「正しかった」ことになる。『あいつの口車に乗らずに良かった』てなもんだ。

結果を出せなければ、会社を辞めて職を失うわ、会社を作ったが借金ばかりが増えていくわ...という状態に陥るわけである。

だから徹底的に計画して、数字のシミュレーションも終わって、「さぁ、これで行けるぞ! 明日から俺も一国一城の主だ! 」と思ったら、その段階でもう一度『その数字を持って周りを洗脳しに動いてみる』のだ。一抹の不安もないのであればさっさと辞めてしまえば良い。迷いがあるなら尚のこと、その数字、計画を『会社向け、上司向けにリライトしてから』持って行けばよい。

さて、あなたは上司にそれを持っていった。そこで感じたこと、得られた反応を大切にしよう。

それで何かが変わるかもしれない。

それでも単なる『分からず屋!』という気持ちになって、『これでもこの計画の意味がわからんか!』という気持ちになったのであれば...

8.それでは、会社をはじめよう。

その時こそがキミが起つべき時である。『業を起こす』と書いて『起業』と言う。
そこが「社会」にとってはとても小さな、そして「自分」にとってはとても大きな一歩なのである。


そして、もう一つのステップ8。

当社では人材 (特にプログラマとサーバー系エンジニア) 募集中。我はという方はまずはメールで結構ですので連絡ください。

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野田 純生 (のだ すみお)

大阪府出身。ウェブアクセシビリティエバンジェリスト。 アルファサード株式会社の代表取締役社長であり、現役のプログラマ。経営理念は「テクノロジーによって顧客とパートナーに寄り添い、ウェブを良くする」。 プロフィール詳細へ