アルファサード株式会社 代表取締役 野田 純生のブログ


サービスリリースの難しさ。


公開日 : 2006-02-08 22:40:09


SNSのmixiが画面のレイアウトを変えた(天気予報とかニュースなどが増えた)。 右側にカラムが一つ増えて、いわゆる三段組みのレイアウトに。僕はMixiには直接お金を払っていないから何ともいえないが(Find Job!には結構払っていて、それについては結構不満がある)、早速mixiの中に「このレイアウトがいや」をテーマにしたコミュニティが生まれている。 このコミュニティの中で、どこが嫌か?のアンケートがあって「まずはレイアウトを考え直せ。話しはそれからだ。」が現状約半数。 つまり具体的にどこ、ではなくて、「ユーザーに黙って」変更したのが気に召さなかったらしいことがわかる。深夜にサーバーが重くなるあたりの不満と無関係ではないようにも感じる。 新しいメニューを加えるメリットは、運営者側の論理としてはよくわかる。広告展開上も大きく可能性が広がるし、ユーザーによかれと思ってやったのだろう。 個人的にはさほど気にならないけど、リリースの仕方には疑問が残る。 mixiには一部のメニューを畳める機能がある。どうしてデフォルトで新たなメニューを畳んだ状態でリリースしなかったのだろう。 あるいは、ユーザーへの告知の徹底や、希望するユーザーに充分試してもらう、などのプロセスが足りなかったように思う。 これは、僕の会社のようなB to Bの仕事の場合にもあてはまる。クライアントへのチェックプロセスが下手だと、なかなかOKがでない。 押さえるべきポイントはただ一つ。 その、新しいデザインをクライアント(ユーザー)が作った」と、クライアント(ユーザー)自身に思わせること。 つまり、そのデザインは、僕たちではなく、「あなたの作品ですよ!」と思わせることである。 僕は芸術家ではないので、自分の作品である、と世間が思ってくれるかどうか、なんて気にならない。 「この作品は、あなたのもので、私たちはそのお手伝いをしただけです」で充分。 結果だけでなく、プロセスが大事、という良い例かな。



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野田 純生 (のだ すみお)

大阪府出身。ウェブアクセシビリティエバンジェリスト。 アルファサード株式会社の代表取締役社長であり、現役のプログラマ。経営理念は「テクノロジーによって顧客とパートナーに寄り添い、ウェブを良くする」。 プロフィール詳細へ