アルファサード株式会社 代表取締役 野田 純生のブログ


Web制作はサッカー型で行こう。


公開日 : 2007-08-10 22:07:08


これもまぁ以前勤めていた会社の社長の台詞の受け売りというか (当時と今とで自分のポジションが違うしテーマも違うから受け売りではないつもりなんだがね)。

きわめて「駄文」的なこの↓話の続き。

* あと、この話はもうこれで(多分)終わりにするね。

職種間の軋轢と言うかやり合いってのは例えば同じ会社の中での「スーツとギーク」とか「営業と制作」とか「直接部門と間接部門」とか色んなところで見られる現象で、決して「マークアップエンジニアとJavaScripter」とか「デザイナーとプログラマ」とかの構図が珍しいわけではないんだよな(同じ会社の話ではないんだろうけど)。

僕の会社のような小さな会社の場合、まぁ営業的なことやプロデュース的なことは僕しかやらないけど、少なくとも「マークアップ」については全員が何らかの形で担当することがある。

っつーか、同じことばっかじゃ「飽きる」じゃない(ってのは半分は嘘だけど半分は本当)。デザインもHTMLもCSSもJavaScriptもPerlも何だってそうだけど、「俺プログラマだからこれだけしかやらんもんね」とか「私デザイナーだからマークアップとかわかんないしやんないもんね」とかだと現実的に回らないもの。

話は全然違うけど、野球(というよりむしろアメリカンフットボールとかの方が顕著だけど) のように、はっきりと攻守、投打という役割が分かれている場合、どちらかはうまく機能するが他方は駄目みたいなことがままあって、むしろサッカーの場合だと、中澤とか闘莉王がゴール決めたり、リードされた試合終了間際に川口が敵陣へ攻め込んだり、逆に敵のCKとか攻め込まれた時に高原がゴール前でシュートボールをクリアしたりって普通にあるわけじゃん(例えとしてはかなり極端だけどね)。

Web制作のような様々な工程や技術が必要でな場合、強いのはここで言うサッカー型チームじゃないかと思うのだ。全員がオフェンスの意識もディフェンスの意識も持っているからこそ、GK→BK→MF→FWにもそれぞれ良いパスを渡せる。例え点取る技術はFWに負けてたってゴールの意識は持つ必要があるし、FWだってディフェンスの意識が必要だ。そして時には別のポジションもそれなりにこなすことができる。

但し、ポジション毎のプロ技能ってものは絶対必要なわけだ。

上手い奴はやっぱFWだよね。BKとかやりたくねー、出来の悪いのがBKだよ。俺点取りてーからFWだぜ文句あっか、みたいな子供の草サッカーでもあるかないかわかんないような論点はわけわかんなくて、誰も高原の方が中澤より偉いし中澤はBKだけじゃだめだからGKの練習とかFWの練習もやって、脱BKだよね、みたいなことは誰も言わないことは明らかなのに。

目指すのはチームの勝利であって、そのために必要な役割を全うする、そして相手が力を発揮できるパスを出すために相手のポジションの特性や必要な役割を理解したり、時にポジションを超えてカバーリングするためにサッカーそのものをよく勉強したりするんだな。

Web標準とかマークアップってのはいわばサッカーにおける「パス出し」「パス受け」みたいなもので、すごく「基本」的な部分であるからこそ「それだけやってる奴なんてどんだけいるんだ?」みたいな話も出てくるわけだが、シュート一本打たなくても勝利に貢献できるわけだし、何より

パサーにも超一流ってのは存在するんだぜ。

それに「良いパスとは何か」ってテーマだけで本だって何冊も書けるだろうし、徹夜で議論もできるだろうよ。

と、いうことも駄文的に付け加えておくよ。あぁ本当にどうでも良い話を書いてしまった。S社長、すいません!


あ、ひとつだけさっき気づいたんだけど(遅!)

マークアップだけってのは結局のところデザイナー・プログラマー・ディレクター・ライターが創り出したのをWebで見えるようにしているだけで、価値が下がるのは当然だと思います

「Webで見える」は「Webで"聴ける"」であったり「Webで"触れる"」*も含めないと本当はいけないんだ、ってことや、「GooglebotだってそのWebを見る」ってことも視野に入れておかないと彼ら(誰?)のことを理解なんて出来ないと思うよ。ってか、「見える」ってすんごい価値じゃね?

* 理解出来ることも操作できることも再利用出来ることも(将来に渡って互換性を確保出来るようにすることも) 必要だってのはWCAG2.0を見て理解して欲しいものだ。Webに関わる人ならば。

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野田 純生 (のだ すみお)

大阪府出身。ウェブアクセシビリティエバンジェリスト。 アルファサード株式会社の代表取締役社長であり、現役のプログラマ。経営理念は「テクノロジーによって顧客とパートナーに寄り添い、ウェブを良くする」。 プロフィール詳細へ