2012年1月アーカイブ

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2012年の一冊目。ネットのあちら側の「電子書籍の衝撃 "電子書籍の衝撃 (ディスカヴァー携書)" 」を読んだWeb系の人、電子書籍系の人、Amazonの中の人以外は読むといいよ(単純に読み物としても面白かった)。

この本は「(紙の)本は死なない」ではなくて「本屋」は死なない というところがミソです(ミソっていうか...[謎])。"本屋"と"書店"は違う。こっちの人(どっちだよ)の言い方をすると「本屋」は書店1.0、「書店」は書店2.0(注:こんなことは書いてないよ-ますますわけがわからんか...)。書店員や本屋の店主が「棚」のクリエイティブやPOPに拘り"書店発ベストセラー"を産み出すのが書店1.0だとすれば書店流? 出版業界的POSシステムのデータ重視、TUTAYAみたいなのが書店2.0とでもいうような。

この本は、そういう言い方をすれば書店1.0へのノスタルジーとでもいうような、「クリエイティブな本屋=いい本屋なんだ」という著者の思い入れが入っている一冊だとも言えると思う。でも、Amazonのような巨大なプラットフォームに乗っかって(AmazonでなくともAppleでもFacebookでもGoogleでもいいけれども)ビジネスを展開する小規模ベンチャーやフリーランスのWeb制作者、そう、この間言及したモバツイのモデルみたいなビジネスを展開する人にとってはこの本の視点は有用ではないかと思えるのです。もっとも、こういう風に何でもかんでもビジネスとして考えてしまうデジタル・ネイティブ、Web系ベンチャー思考と対局にあるような本を愛する人たちへの著者の愛を書き綴った本なんですけどね(実際は僕なんかデジタルネイティブなんかではなくて、著者の石橋毅史さんもこの本で言及されている「ひぐらし文庫」の原田真弓さんも僕と同世代のようですけど)。

紙の本が死んでも「本屋」の人たちの存在価値は死なないんだ、というのが本書のメッセージであると僕は受け取ったけれど、これは僕らのようなWeb時代を喘ぐようにして生きている人や会社が考えるべき価値の創造について書かれているともとれなくはないな、というようなことも感じることができた。ちょっと今読み終えたところでまとまってないけど(後でもう一回読んでみたいと思う)、僕ら(←誰だよ)にも活かせると思う考え方、感じたことを羅列してみよう。

  • ワインのAmazonがあったとして、ソムリエの仕事はなくなるか? なくならないんじゃないかな。
  • 「この本読んだよ。面白かったからお前も読んでみろよ」と息子に本を手渡すってのは行為だ。ジョブズに言わせるとユーザー体験。この本の最後で原田真弓さんが言っていることってそういうことじゃないかな、と思うのです。僕が去年読んだ数少ないフィクションものの小説は「下町ロケット 」で、面白かった。父が入院していた病院に読み終えた雑誌持って見舞いに行った時に「この本読んだか? 面白かったからやるよ」って言われた本。
  • 上述のように考えると、紙の本はもっと高い値段で装丁に凝った単行本中心で文庫や新書は電子になっていって、残った紙の本は"ギフト"としての存在価値が強くなったりとか、そういう形で残っていったりしないかな?
  • ソムリエ&ギフトって考えると、例えば意中の女性のFacebookアカウントとTwitterアカウントを教えて彼女に贈る本をソムリエにチョイスしてもらうサービスとか、そんなのだったら今でもニーズあったりしない?
  • そう考えると、例えば僕が月に書籍購入に3万円かけるとして(計算したわけじゃないけど)3万円を原田さんに預けたらどんな本をチョイスしてくれるだろうか? 僕はTwitterでもFacebookでも、もちろんこのBlogもあるし会社を通じた情報の発信もしてるわけで、過去のmixi日記とかの蓄積もあるし、僕が何ものであって今何を見ているか、何に関心があるかを理解するための情報はあるんだろうし。Amazonがアルゴリズムに基づいて提案してくる「この本を読んだら?」に対して、「人が自分を見て提案してくる本に数万円かけてもいいくらいの中小企業の社長向けのサービス」とか。中古のベンツくらい買える金があるんだから(俺は持ってないけどなw)、自分への数万円への投資とか、厭わない(でも、大概時間に追われている)人に向けた本のソムリエサービスとか。

「本屋」は人を呼ぶ呼称(Web屋と同じ)。リアルにオフィスや会社を持たないコワーキングとかフリーランス(奇しくもこの本の筆者がフリーランスじゃないか!?)という事実。そう考えると、彼女(原田さん)の掲げる8千円/日という売上げを上げるための手段はあるんじゃないの? インターネットを使うことで。でも、この本を見つけたのは本屋なんだよね。僕がふらっと行った本屋には「本屋について言及されている本や雑誌」が形成している「棚」があって、僕は奈良の実家から大阪に戻った時にその書店にもう一度立ち寄って数冊の本を買ったのです。その中には去年の6月の「BRUTUS(6/1号 - 「本屋好き」)BRUTUS (ブルータス) 2011年 6/1号 [雑誌] 」が含まれててその本には『「本屋」は死なない』の第6章で取り上げられている鳥取の定有堂書店の奈良敏行さんの取材記事が写真付きで載ってたりするんですね。そして、それを見て第8章で取り上げられている古田一晴さんの言うところの「本の系譜を見せる"棚"」というものに思考が繋がっていく。大阪の弁天町のたまたま立ち寄った一件の本屋にも、多分そういった「棚」があるんだと思う。この本を手に取っていなければ、もう一度弁天町の本屋に立ち寄ってはいなかっただろう(でも犬と猫が本屋にいるのは違うと思うぞ。俺は嫌いじゃないけどペットは苦手です)。

いずれにしても、年の初めに良い本を読んだと思える本でした。ウチらの業界の人には読んで欲しいな。A Happy Reading Year. 良い本との出会いは、いつでも良いもんです。

あけましておめでとうございます。2011年は3月11日のあの大震災、原発のこと、さらに円高、欧州の経済不安、タイの洪水という我が国にとっても世界にとっても激動の一年となりました。日本のインターネットシーンでは、Facebookの台頭、スマートフォン(モバイル)シフトが急速に進んだ年だといえると思います。アルファサードにとっては、PowerCMS 3のリリース、DynamicMTMLのシックス・アパートへの譲渡など、いくつかのトピックがありました。

さて、2012年。いつまでも下向いていられない、僕たちアルファサードとしては、仕事を通じて、また昨年のキャンペーンの結果少なからず寄附できたように、結果を残すことで社会に貢献できるようこれまで以上に真摯に仕事に邁進したいと考えています。

今年もより一層のご支援、ご指導の程どうぞよろしくお願いします。

さて、本題です。第9期上半期の期末会議で社内に向けてプレゼンした2012年のアルファサードの戦略キーワードは「Connect(コネクト)」でした。もちろん、「Connect=つなぐ」ってのは現在のWebが情報と情報、人と人をつなぐといった今やあたりまえになった事象を指す言葉ではありますが、ここでいうConnectはもうちょっとビジネスやしくみという面でのConnectを指します。 ※画像は会議のスライドの一コマです。

アルファサードは結局のところ、誰に、何を売っているのか?

12月はじめに書いたこのエントリーこの本よろしく「起承転結」の流れでご紹介してみたいと思います(非上場企業の戦略の話しなので数字や具体的に決定していることは書けないのではありますが...)。

起(コンセプト)

金を掘りに行く人たち(インターネット上での成功を目指すクライアント)にジーンズを提供するお店(パートナー/Web制作者)に対し、良質の商品(=製品)を供給し、ジーンズショップの運営ノウハウ(=技術サポート)を提供する。

上記は例え話ですね。そう、リーバイスの話しです(この話しの真偽は知らないんですけどね)。以下、改めて。

起(コンセプト)

インターネットにコンテンツを公開し、ビジネスしたい人(それを手伝う人=例:制作会社)に対して製品と技術サポートを提供する。

製品サポート、パートナーサポートをより充実させること、パートナー企業の利益向上に寄与出来るソリューション、サービスを投入すること。

サービスAとソフトウェアBをつないで(Connect)、"確実にあるが、決して大きくないニーズ"に応えるソリューションを提供する。
マーケットCとマーケットDでビジネスをしている人(会社)と人(会社)をつなぐ(Connect)。

売上げと利益目標を達成すること、及びパートナーの継続契約更新率目標を達成している。
そして、次期末(つまり10周年)を迎えられる目処、確信を得ている。

1月にリリース予定のPowerCMS SocialはCMSとソーシャルメディア、Zenbackというソリューション、Google Analysticsなどをつなぐ意味でConnectではあるのですが、こいつは実は本命? (本質?) ではありません。考えているのはその先、どちらかといえばもっとニッチなニーズに応えるものです(ごめんなさい、あんまりはっきりとしたこと書けてませんね。でも見ていてください。後で見たらきっと分かる筈です)。

僕は、常にアルファサードを「目から鱗」を提供できる会社でありたいと思っています。単に流行を追いかけたり他社の二番煎じをするようなそんな会社になりたくはありません。今年も「そう来たか!」というサプライズを業界に話題提供できるような、そんな1年にしたいと思っています。

改めまして、2012年。本年もよろしくお願いいたします。

P.S. "To be Professional."

会議の最後に社員のみんなにお願いをしました。3つ。うちひとつが"To be Professional."。プロになろうよ、といいたかったのですが単に横文字で格好つけた。僕がMT初めて触ったのって5年前。5年前は"MTわかりません"って言ってもそれで良かったけど、今"MTわかりません"っていったらどうですか? "ご冗談を..."みたいになるに決まってる。これだけ変化の激しい業界、世界にいるんだから会社に入った時や学生時代に勉強したかどうかなんていうスキルとか、どうでもいいし。会社にくる時点で"モバイルサイトはやったことないんですよ""インフラは専門じゃなくって"とか、どうでもいいよ。僕は何かにかこつけて経験者を高い給与で引っぱってくるつもりはないです。俺たちが学ぶし、俺が仕事を教えて行く。だから、君たちもそのつもりでこの一年一緒に頑張ってくれ、ということを伝えたかった。

そう、だから、お前たちにもね。今年も宜しくお願いするぜ!

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