2006年5月アーカイブ

Webサイトの媒体価値。

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受託型Webサイト制作が押さえるべきポイント- sarusaruworld

しかしながら、Webサイトには足がない。

新聞なら出稿すれば、朝ポストまで届けてもらえるし、
テレビならお茶の間wまで届けてくれる。
つまり、広告対象にリーチするまでの”ルート”が確保されている。
また配布数/視聴率という媒体資料があり、費用対効果の算出も予想ができる。

足がないWebサイトは、、費用対効果の算出が非常に難しい。
活用の仕方ひとつで、天にもなれば地にもなる、というものだ。


広告としてかどうかは別にして、例えば「イベント」だったらどうだろう?
イベントにも足がない。「出張イベント」には足があるけれども。

イベントの「告知」は新聞でやったり電波を使ったりするわけだ。

まぁそれはそれとして、他の媒体は使えなくて「ウェブ」オンリーである場合の媒体価値の持たせ方に話を絞ろう。

媒体価値が0であれば、Webサイトそのもののクオリティなんか関係ない。 0点だw。

昔広告会社にいた頃に社内報に書いた一言を思い出した。

「ウェブは情報発信なんかじゃない。アップされたウェブはアクセスされるのをひたすら待っているのだ。」

しくみ的には確かにそうなのだが、やっぱり情報発信なのだと思う。

さて「Webサイトそのもののクオリティなんか関係ない。」のだろうか。それは「クオリティ」をどこに定義するかにもよるのだと思う。

「ユーザーにとって価値のある情報を考えるとこと」、「ユーザーへの付加価値をつけて提供すること」このうちの後者のクオリティだけだと確かにそうである。でも、前者もウェブ屋の立派な仕事なのである。

「クライアントが何も持っていない」のであれば、ウェブでできることなんて何もない。クライアントが持っているもの(価値)のどこに焦点をあてて、それをどのように(マーケティング)発信すれば有効なのかが充分に考えられたウェブサイトであれば、「足はなくとも人は必ずやってくる」。ウェブ屋は体験的にそれを知っている。

また、実世界での知名度をあげ、話題提供をすればウェブの媒体価値は自然にあがる。知名度が高く、話題性のあるコンテンツをユーザーは欲しがるだろうし、そのような情報をわかりやすく見つけられるのが検索エンジンの役割だからである。だから、実世界での知名度をあげ、話題提供をできれば、ウェブはその受け皿としての役割を発揮することができる。

つまりは、実世界での価値もなく、何も持たざるクライアントが「ウェブだったら何でもできる」ということ自体がウェブ屋の思い上がりなのだ。

僕が手がけたウェブサイトで、かなりのトラフィックを集めるサイトがあるが、それは決してクオリティが高いからではない。ましてや、僕の力ではない。クライアント自身が有名で価値あるコンテンツを持っているから。僕はそれにいくつかの付加価値をつけてリリースしただけである。

クライアントの隠れた価値・コンテンツを発掘することからはじめた仕事においては、僕の役割がもっと評価されても良いと思うが、そうではないことも多い。つまり、頑張ったのはクライアントなのだ。

さて、ウェブ屋にできることもまだまだある。

例えば、現在のウェブは個人個人が情報発信し、口コミによって情報が広がる世界でもある。
いかに口コミにのせるのか、口コミにのりやすい情報を提供するかが一つの価値であるし、そこが媒体価値の一つなんだと思う。

SEOの話ともつながるのだけれど、SEOの本質は「煽り」みたいな考え方があって、例えばソフトウェア技術を売りにしている会社だったら、技術の一部をオープンソースにして公開してコミュニティに投げましょう、とか機能限定のフリーソフトを作って配布しましょう(これによってフリーソフトのダウンロードサイトからの被リンクがもらえる)とかいうアプローチをとることができる。

これは、クライアントが持っている「価値」をうまくアウトプットすることでネット上の口コミを誘発できるという意味で付加価値であり、そういった発想を提案できるウェブ屋はユーザーを運んで来られるウェブ屋なんだと思う。

ただし、それが誰の仕事なのかは微妙。クライアントの仕事な気もするし、広告代理店の仕事なような気もするし。ただ、そういったことを提案するウェブ屋は頼られるというのは事実である。

経験から。


僕の場合、素朴な疑問、じゃなくてハっとしたこと。

※引用した記事の「本質」とは違う話なのですがあしからずご了承くださいませ。

My Life Between Silicon Valley and Japan
すべての本がスキャンされて「あちら側」に格納されて検索できるようになったら

The dream is an old one: to have in one place all knowledge, past and present. All books, all documents, all conceptual works, in all languages.

という夢は実現され、限られた人々にだけでなく、すべての人に、過去の叡知たる書物の内容すべてが提供される時代に向かっている。ただスキャンされただけでは使いようがない厖大な情報も、検索エンジンの成熟とさらなる発展によって、それが世界中のどんなデバイスからも簡単に本当に利用できる価値として提供される時代が来るだろう。

読み流してしまうところだったが、何かが頭にひっかかった。

世界が100人の村だとしたら

もし、現在の人類統計比率をきちんと盛り込んで、 全世界を100人の村に縮小するとどうなるでしょう。 その村には・・・

57人のアジア人
21人のヨーロッパ人
14人の南北アメリカ人
8人のアフリカ人がいます

(中略)

80人は標準以下の居住環境に住み
70人は文字が読めません

(中略)

そしてたった1人だけがコンピューターを所有しています

統計的なことは知らない。本当に「100人あたり1人がコンピューターを所有している」のかどうか僕は知らない。

ただ、最後に「 in all languages.」と書いてあるわけだが、これを何も考えずに(あるいは自分たちの「常識」から離れないで)

『限られた人々にだけでなく、すべての人に、過去の叡知たる書物の内容すべてが提供される時代』

といってしまう私たち。

ウェブは万能じゃないしウェブがすべてじゃない。

だから、Google は神なんかじゃない。

常識にとらわれている自分自身への自戒の念を込めて。

言葉の挙げ足をとるつもりではなくて、これをスっと読み流して頷いてしまってはいけないんじゃないかという気になったので書いてみた。

  

SEO vs 煽り。

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2.0時代のSEOは「釣り」と「煽り」 | 住 太陽のブログ

以前のエントリ「SEOツールを一挙7点公開」でお知らせしたツール群の公開とプレスリリースの配信について、その反響を踏まえて、僕の狙いや現在のSEOへの考え方などを示してみたいと思います。ここで僕が示したいのは、SEOというのは現在では「被リンクを得る」ためのテクニックとなっており、簡単にいえば「釣り」や「煽り」のように、話題(ネタ)を提供し、ネット上でのコミュニケーションを誘発して被リンクを獲得するものだ、ということです。そして、SEOの本質的スキルというのは、「話題や話題になるアイデアを提供し、煽るスキル」のようなものなのではないか、という考察です。

住さんのエントリーをめっちゃわかりやすい例で示してみる。

※といいつつちょっと例えがわかりにくかったと思ったので修正(5月17日18時)。

ここでは例を「中古車ディーラー」と例える。

  • プランA:SEO会社に20万円/月 で「検索エンジン最適化」を発注・契約。
  • プランB:SEO会社には発注しない。煽りに120万円。

さて、20万円 × 半年=120万円。
そのお金を「煽り」に振り向けてみる。しかも、質の良い煽りに。

質の良い煽りとは、ネットの住民が煽りに反応して且つ反応がサイトのテーマと一致していることを指す。

具体的には...(すごく単純な例で)

『あなたのBlogにリンクを貼ってトラックバック!
抽選で120万円相当の程度良し人気の中古車をプレゼント!』

もちろんBlogで、できるだけセンセーショナルなコピーをつけて。懸賞サイトとかにも情報を投げ込む。

120万円相当の中古車は中古車ディーラーにすれば原価120万円を当然切るだろう(あたりまえ)。

さらに120万円を切った差額をインセンティブとして、アフェリエイトに出稿。

みたいなキャンペーンを打ったとして、しかもそいつがネットで盛り上がったとしたら...

仮に、これで多大なリンクが貼られたとして、リンクテキストが

『○○中古車の「程度良し人気の中古車をプレゼント!」に応募』

とかだったら...

キーワード『中古車』に対するリンクポピュラリティはあがるでしょう。あがりますよね。SEO屋さんならわかるでしょう?

つまり、従来のSEOと「煽り」のどっちが勝つか、みたいなことにならないか?同じコストをかけて、どっちが強いのだろう?

※(追記) ブラザーとかがやってましたっけ?

Webマーケッターとしては、「そのお金、どこにかけたら最大の効果に繋がるの?」を考えて提案する必要があると思うのだ。

『検索順を上げたい?じゃぁ、僕らに払う報償と「煽り」のコストの効果を比較して、効果のある方にお金使いませんか?』

ってなことを平気な顔で言えるのがWeb受託1.1(←もうえーわ!)

Web受託1.1。

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F's Garage typeC:Web受託ビジネスの問題と改善
http://rblog-media.japan.cnet.com/0032/2006/05/web_66ad.html

「ビジネスでWebを作る」立場ってのは2つあって、Webを受託して作るお手伝いをする立場と、自社のビジネスとしてWebを作るという立場の二つがある。

受託側はお金をいただいて、高い品質のWebサイトデータを成果物として納品する。
サービスする側は自社の利益を最大化するようにWebを作る。

この「作る」という言葉の範囲が、受託する側とサービスする側に微妙な差異があるように思える。

ここからはじまって最終的にはWeb受託0.5とWeb受託1.0の対比表になっている。

うなずく部分もあるし、一部そうじゃないと思うところもある。まぁこれは各会社(個人の場合もあるだろうが)のおかれている状況(顧客、あるいは内部環境要因)にもよるので一概には言えないのだと思うから挙げ足をとるつもりはない。考えるきっかけとして、良いエントリーをあげてくれたと思う。

さて、「Web受託1.0」とかかれた日には反応しなければなるまい(しなくてもいい? まぁそういわずに)。

視点をどこにおくか。もちろん「Web受託1.1」である。
2.0とか大きなことは言わない。1.0の安定化バージョン。実際はβがとれた最初のバージョンであることが多い?

まず、以下のあたりから。

更新は儲からないから、あまりやりたくない」と思ってる人はかなり多いのではないだろうか。

確かに、新規立ち上げはどこだって何とか予算をとってくれるからそれと比較すると単価的にもきつい、とか思わないわけじゃないが、新規案件にかけるエネルギー(とりわけ営業やコンペにかかるエネルギー)が更新やリピートにはない。ただ、そこに着眼点を持っているだけでは1.1とはいえない。

「更新にコストをかけたくない、更新は低コストで高い頻度で」

これがクライアントのニーズだとしたら、まずはそれに応えることを起点にする。そして、それでも充分に利益を出せるのがWeb受託1.1である。それはサイト設計やシステム(CMS等)の導入といったあたりで実現していく。何も目新しい考えではない。

但し、例えばCMSはクライアントが更新するためのものではなく、自分達が楽をするためのものだと考える。

つまり「更新・改善はこちらで引き続きサポートします。ページの更新? たいしたお金はかかりません。そのためのCMSですから」。

さて、ここでWeb受託1.1では、Dreamweaverを使って「ガシガシ」ページを作り、更新して追加して納める、というビジネスをしない。

重視していくポイントを変える。ポイントは「ライティング」「プロモーション」「マーケティング」あたりか。つまり、「コーディング、デザイン、動作チェック」あたりはCMSに任せて、「人間は人間にしかできないことに注力してクライアントと向き合うのだ。

だから、Web受託1.1では、

  • 高度なクリエイティブ、ビジュアルの効果を最大限発揮できるエース
  • XHTML+CSSでValidなコーディングが出来るエース
  • CMS等を含めたサイト全体の設計ができるエース

に加え、

  • Webライティングに長けたエース
  • Web上での話題づくり・出来事づくりに長けたエース
  • 課題発見、改善提案に長けたエース

そして、それらのチームをとりまとめて最大のパフォーマンスを発揮できる監督(ディレクター)で構成される。

# もうひとり加わるならば、機械にできることをできる限り機械にやらせることのできるギーク、ということになろうか。

そして、更新作業にかかっていたコストはCMSによって縮減され、クリエイティブな部分(プロモーションアイデア、ライティング、新企画など)には当然それだけのコストを要求できる(そこに価値を感じていただける顧客と付き合える)。

大切なのは、Web受託1.1はすべてが「エース」なのだ。同じ領域のエースは2人いらない(もちろん組織が大規模で複数のチームがある場合は別)。最もできる人間がその部分部分に集中してかかり、後のスタッフは他のスタッフのAPI? を使って仕事をまわしていく、という形である。

細かく書いていくと徹夜になってしまうので、以下、表の部分にだけ引用して「Web受託1.1」について書く。

もちろん理想論なのだが、理想がなくて会社ができますか。

個々の件については、また追って書く(かもしれない)。

※一部表の中の全角半角の統一等微修正しています。

■Web受託0.5 ■Web受託1.0 ■Web受託1.1
1.自社サイトの制作作業はプライオリティが高くない。十分にメンテする工数が確保できない。 1.自社サイトは重要な商品カタログ。自社の商材として業務上のプライオリティが高い。 1.自社サイトはカタログに加え、Webが稼ぎにつながることを実証する場。
2.ディレクターの悩みは顧客担当者が上司にひっくりかえされること。 2.ディレクターはコミュニケーションのプロ。顧客担当者が社内稟議を通りやすくするよう支援する役割。 2.ディレクターは人生の達人。仕事の阻害要因をすべて取り除き、クライアントと自社の利益を最大にする。
3.「リリースして手離れ良く」がビジネスゴール 3.リリース後にWebサイトをどう育てるか? という継続的発展を重視。中長期スパンで顧客との継続性を考え、儲けられるよう努力する。 3.「リリースして(作業は)手離れ良く」。常に最良の提案を仕掛け、最大の効果を得られるよう努力する。利益は勝手についてくる。
4.新規案件で食いつないでいく 4.既存案件の継続改善を重視。また既存案件を明日の新規案件にどう活かすか連続的に考える。 4.設計・実装・クリエイティブのエースは新規案件で。継続改善は継続改善のエースが担当する。
また、当然ながら「車輪の再発明」をしない。やればやるほど効率化される。
5.顧客のWebがリリース後どうなってるか知らない。 5.顧客のWebが日々どうなっているか知って、改善努力を怠らない。 5.顧客のWebが明日、明後日、来年どうなっているかを知っている。
6.営業はWebがわかってなくても売ってこれればOK。 6.営業は顧客と自社との重要なインターフェース。信頼関係の構築および顧客の現状を社内に伝達するための重要な役割。 6.営業はいない。ディレクターが全ての役割を担う。
7.即戦力重視、人材を育てる余裕などないので基本は担当者丸投げ。 7.人材の育成を前提としたマネジメント。 7.即戦力であるか社内で育てるかは関係ない。社内において常に競争原理が働いている。

さて、最後に一番言いたかったことを書く。Webディレクターにとって一番大切なもの。それは、あなたのファンをつくることです。

Googleと日本語の壁。

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Internet の普及によって、世界のどこからでも同じ情報にアクセスできるようになった。
国境を越えたビジネスもInternet以前の世界と比較すると格段にやりやすくなった。

ウェブ進化論」では、人件費の安い英語圏の人たちがAdSenseによって収入を得ることを例にとって「富の再分配」という言葉を使っている。

小野和俊のブログ:この先10年で、働くことの意味がきっと大きく変化する

賃金水準が相対的に低い国では、 AdSense による収入が天から舞い降りた奇跡のように扱われているという。

簡単にいうとこういうことだ。

AdSenseやアフェリエイトで月に3万円を稼ぐことができたとして、我々はそれで生計を立てられない。でも、元々物価が安く人件費の安い国であったなら...3万円ってのが決して安い月給では無い国だったなら、それで十分に生計を立てられる。

月に3万円ってのは、ちょっとした人気blogのオーナーだったら楽に稼げる数字だろうし、会社員の方の副業でもそのくらい稼ぐ人はいるだろう。会社なんかやめてしまって集中してやれば10万円くらいは、と思っている人も多いと思う。

我々がそれをしないのは(もちろん、一部の人は既にそうしているわけだ)、10万円では生活できないからだ(言い方を変えれば、10万円よりもはるかに多い金額を仕事によって得ているからである)。

では、物価と収入の低い発展途上国の人たちがこぞって日本語でコンテンツを発信しはじめ、広告で収入を得るようになるとどうなるか?人件費と物価の高い我々日本人は太刀打ちできない。広告費が「そちら側」へと流れて行くのである。そして、GoogleはYahoo!が持たない部分でシェアを伸ばしていくことができる。


ただし、当面はそうはならないだろう。「日本語の壁」がそこにあるから。


同じことを考えるのであれば、英語でコンテンツを発信した方がはるかに市場は大きい。また、学習コストという面でも英語の方が有利だろう。

Googleが日本でYahoo!のシェアを奪えない一つの理由がそこにあるように思う。AdWordsはどもかく、AdSenseにおいてはコンテンツの総量が少なければ配信数も増えないのだ。

一方で、こんなレポートがある。

blogのエントリー数は英語より日本語の方が多いらしいのだ。


メディア・パブ:日本語ブログが英語ブログより多いって本当なの?

Technoratiの見方では,日本人ブロガーは短いエントリーを頻繁に書いているからだという。ケータイから短いブログエントリーを投稿している場合も多いとのことだ。

日本の市場を制しようと思えば、「日本語の壁」を超えることである。そして、その方向性の一つはケータイであり、もう一つは自動翻訳なのだろう。

日本で本当のパラダイムシフトが起こる時、それはGoogleがケータイを制した時(もちろんそれはGoogleでなくとも良い)、そして、精度の高い機械翻訳によって日本語の壁が取り除かれた時ではないだろうか。


さて、零細企業のスーツ? の見解も少し述べておこう。

業務連絡。その3|渋谷ではたらく社長のblog

一番は技術者の頭数が明らかに不足していることです

仙石浩明CTO の日記: IT企業には技術者と経営者の両方と話せるバイリンガルが必要

優秀な技術者であればあるほど、 「人月」という考え方には反発するものだし、 優秀な技術者は、 平凡な技術者の何倍、いや何十倍のパフォーマンスを発揮できる (私は技術者の生産性は、ピンとキリでは 3桁の違いがあると常々主張してるのですが) わけで、 「頭数」なんかで数えられたらたまらない、 というのが、優秀な技術者の感覚だと思います。

技術者の皆さんは「決算説明会」というシチュエーションについて考えが至っていないし、渋谷の社長はblogのエントリーってシチュエーションに考えが至っていない。

決算説明会で「プロジェクトの進捗が芳しくないのは、当社の技術者の生産性が低いことです」なんて言ったなら投資家も社員も大ブーイングだ。
投資家なら「そんな奴らはクビにして生産性の高い人間に入れ替えろ!」、あるいは「現場のせいにして経営がつとまるのか?」、技術者なら「現場のことがどれだけ分かっていってるのかね?」ってなもんで。

だから、「頭数が不足しているから増やします」ってのは投資家に対する説明なのだ。それが前提。そして現状の社員に配慮した発言でもある。

渋谷の社長はこうとまで言っているのだ。

いま会社にいる技術者はこの状況で本当によく頑張っている。

現段階までその問題を放置していたことは、私をはじめとする
経営陣の失点です。

さて、それはそれとして「人月」や「頭数」についてスーツとしての意見を述べる(ちなみに、僕はエンジニアではないがプログラムはそれなりに書く)。

生産性や仕事の結果を数字に置き換えて考えるってのは経営者としては当たり前のことだし、見積もりにそうやって書くかどうかは別にして「人月」という単位で考えるのもおかしな考えじゃない。「1人あたりの生産性」「1人あたりの経常利益率」は、会社の「力」を図る指標としては普通に使われているのである。

但し、いや逆に、その人月は「80万円/人月」かもしれないが、「800万円/人月」かもしれない。「アホで間抜けなスーツ」はそこをちゃんと理解している必要がある。

技術に長けていたり理解が深いことよりも、数字や結果に対して真摯であり理解できることこそがスーツには求められるのである。

但し、報酬と待遇をどうするかについて、技術者の皆さんが大好き? なロングテールの反対「パレートの法則」を忘れちゃぁいけない。

報酬に関する限り、2割の生産性の高い優秀な技術者は8割のそれ以外に引っ張られてしまうのだ。あなたが稼ぎだした桁違いの成果は、若い(かどうかは全然関係ないが)未熟な技術者や「できの悪いスーツ」の生産性の低さをカバーしているのである。

だから、現実的には報酬が3桁の差になることは稀である。但し「3桁の違いがある(それはプロセスではなくて結果を見て)」ということは理解していて、それなりの待遇と報酬に反映させていけば良いのである。


404 Blog Not Found:理解を求めるな、報酬を求めよ

あえて言おう。 だからこそ、報酬と待遇を求めよ、と。

Danさんの言う通り。

理解を求めても良い。但し、それは技術力の高さや技術者の考え方に対する理解ではなく、技術者が行った仕事、生み出した価値の創造に対する理解である。

そして、それは多分「報酬と待遇」に顕著に表れるのだ。


「責任」は金になる。

例:

  • 難易度が高くて、他社がリスクをいやがって引いてしまうようなプロジェクトを高い値段で引き受ける。難易度が高いから、できるかどうかやってみなければわからない。他社は引いてしまっているから、価格は下がらない。むしろ高い値段で...
  • 値段が上がるか下がるかわからない、つまりギャンブルとか、デイトレとか...リスクが高いかわりに当たった時のリターンは大きい

とまぁこういうモデルは少なからずあって、『「責任」「リスク」は金になる』ってのは真実だった。これまでは。

リスクを追わないものは高いリターンを得られない、ってのが普通だった筈だ。

Webサービスで収入を得る場合、例えば「年間10,000円、顧客を10,000名集める」というモデルの場合、年間1億の売上である。ただし、この場合はこの場合でリスクを伴う。

  • サービスが軌道に乗らなかった...でもサービスをやめたら返金しないといけない。軌道に乗っていないので、サービスを維持すればする程赤字が膨らむ。

これは大きなリスクである。直接課金すると、こういうリスクを抱え込む。起業して、儲からなくて、引き際を過って借金まみれになる...ってことの「根っ子」はこういうことだ。軌道にのらなかった...っていう認識をしているだけまだましで、普通は「芽」が出かかっているから...ということでずるずる引っぱってどうにもならない状況になる。

ところで、Web2.0から派生したビジネスモデルの一つ、「Google AdSense(アフェリエイトもそうだが)で収益を得るモデル」はこれを覆してしまった。Googleによるパラダイムシフトの本質は、実はここにあるのではなかろうか?

  • APIの利用によって低コスト(=低リスク)でサービスを立ち上げられる
  • 一部の専門家、ベストセラー作家でなくてもblog等で金を稼げる

まぁ、ここまでは良い。

  • AdSenseによって、相手の顔を見ずとも(泥臭い営業活動無しで)収益を得られる
  • それがベータ版であっても収益を得られる
  • いつでもやめられる

1.については、営業なんてできない「ひきこもり」にビジネスチャンスを与えてしまった。
問題は最後の2つ。サービスのクオリティがベータ版レベルでも(ベータ版で金をとる、なんてのは「こちら側」の世界ではあり得なかった筈だ)、収益の見込が立っていなくても商いを始められるということこそがAdSenseによるビジネスのパラダイムシフトの本質ではないか。

とりわけ最後の1つが重要である。「始めたら、責任が伴うから、そう簡単にはやめられない」のが従来のビジネスの前提であったわけだ。今は、「やってみて、駄目だったらやめればいいじゃん」である。

今までは、こわくて参入出来なかった層の参入、つまり起業の敷居を下げてしまった。

参入障壁が下がっただけではない。実は撤退障壁も下がってしまったのだ。

ウェブ進化論」には書いていない「本当の大変化」は、実はこれがきっかけで始まるのではないだろうか(もう始まっているのだろうが)。

ここらへん↓の続き。 ネット時代の履歴書作成法。 http://junnama.tea-nifty.com/online/2006/05/post_4898.html かくして、ウェブ屋1.0は職を失う。 http://junnama.tea-nifty.com/online/2006/05/post_4898.html 例えば、Find Jpb!の「求職者検索」で、職種や地域を限定せずに、キーワード「アクセシビリティ」で検索すると271名がヒットする。正確にチェックしてなかったのだが、2年前に検索した時は、ヒットする数は50名以下だった。これは事実です。 当社に来たいかどうかはともかくとして、一つの専門性が問われている分野である「アクセシビリティ」の価値は、1/5以下に下がっているのだ。もちろん全体のパイが増えているという事実はあるだろうけどね。 「xhtml CSS」で検索すると120件。2年前はせいぜい30件であったが。 さて、どう捉えますか? 事実、こういった問題は零細企業の中でも既にあらわれている。XHTML+CSSでValidなコーディングができる、という人を半年前に雇用したが、今や彼よりも若くて給料が半分近いスタッフが、Validなコーディングで且つクロスブラウザ対応で、ってなことをやってのけているのだ(繰り返しになるが、半分近い給料で、なのだ)。 Web屋1.0はちゃんと認識しなくては。 サラ金屋だって「事前にしっかり計画しましょ」とか言っているではないか。

Webディレクター募集:
http://www.find-job.net/fj/showjob.cgi?id=48773

Find Job! にもリクナビNextにも スカウト機能(求職者の登録された履歴書を見てコンタクトする機能)があり、昨日、今日で300通をこえる履歴書を見た。疲れた。

で、何通かメールは送ったのだが、「メールを送りたくなる履歴書の書き方」を勝手に書く。

前提は、Web系(制作)小規模会社(オーナー社長)ということで。

紙の時代と違ってネットでの履歴書だから当然「見栄え」に個性はない。写真も出ないし手書きではないから筆跡もなにもない。であれば内容がすべてなのだ。

それでも見栄えにこだわる

特にWebに関連する仕事なのだから、ブラウザ上で見た履歴書が読みにくいものであるというのは論外である。

  • 適度に改行を入れる
  • 箇条書きを多用する
  • 区切り線を入れて読みやすくする
  • 簡潔に書く(ただし、情報は多い方が良い)

決められた求人サイトのフォーマットであっても読みやすさは工夫できるはずだし、そこにこだわるところから「相手に伝えよう」「わかりやすく表現しよう」という心配りが感じられるものだ。

ましてや、「表現」でメシを食う業界の仕事であればなおさらである。

# ちなみに、テキストの整形にこだわっていないプログラマだと、「汚ねぇソース書くんじゃねえか、こいつ」と思われるので注意が必要

情報量は多い方が良い

1時間の面接には多大なコストがかかる。履歴書を読んで検討している時間、メールを書く時間、スケジュールを調整する時間等をあわせると、単なる1時間では済まないのである。

履歴書から理解できることは履歴書で理解したい、というのが検討する側の思いである。

もちろん応募する方にしても、無駄な時間は避けたいだろう。


何をやってきたか、ではなく「何故」「何が」やりたいかを書く

「こういう仕事をしています」「こういう仕事をやってきました」っていうのはたいてい書いてある。

で?

何で会社を変わりたいの?そういったことがしたいの?が書かれたいないと判断しようがない。

入ってきた、短期間で辞めたってのが最悪のシナリオであるから、価値観があるなら書いておいてくれ。


前の会社の愚痴や不満は書かない

親の心子知らず、というか、「仕事がきつかった」とか、「会社の方針が」とかは書かない方が良い。大抵の会社の上層部は「生産性が悪い、効率が悪い」とか「社員が方針を理解してくれない」とか思っているものである。

面接の前から「?」となってしまうことも多いと思う。


推敲・校正し、URLはチェックせよ

誤字脱字は論外。いいかげんな仕事、ミスをしそうな感じがする。何より本気度を感じない。

実績なんかをURLで示す場合は、リンクチェックを定期的に。
「404 Not Found」なんて忙しい相手に見せること自体失礼である。


都合の悪いことは書かなくても良いが、疑問を持たせない

例えば、無職の期間が長かったり、うなくいかなかった転職(試用期間で不採用になった、など)のことは書きたくないのかもしれないが、職歴に長いブランクがあったらやはり気になる。

そのあたりをうまくフォローして書く気配りも必要だ。

定期的に更新すべし

「求職者検索」の機能には、最終更新日を指定する機能がある。経歴書を読んで、実績ページとか見て、blogとか見て...(実際に今日あったが)「連休明けから新しい会社に移ります!」とか書かれた日には「時間返せ」といいたくなる。<っていうのはこちらの事情だが、そういうこともあるから、「更新日付が新しい=真剣に、今、探している」という印象づけにはなる。



ここからは、かなり個人的な考えになる。

会社の近くに住んでいる、は一つのメリット

どこに住もうが勝手、である。

ただ、会社から近ければ交通費も安い、例えば残業時にも電車の時間が気になる。場合によってはタクシー帰りとかもないとは言えない(一応当社では交通費は全額支給、タクシー代も支給している。場合によっては会社の近くのホテルをとってしまうこともある。)。

これは大阪よりも東京に多いが、通勤に2時間くらいかかる所に住んでいて「意外と近いですよ。」とか言われても、やはり同じレベルの人材なら近い方がポイントは高い。

# 場合によっては引っ越す意思があることを書いておいて損はないと思う。


女性が気をつけるべきこと

# これを書くとちょっと...男女雇用機会均等法とかもあるわけだが....

女性の場合は、「パートタイム気分」なのか、「男も女もない」なのか、「将来的に仕事をどう考えているか」を書くべきだと思う。

少なくとも「女」だからって色眼鏡で見ないで欲しいと思っている人は、書いておいて損はないと思う。実際、そのあたりのギャップがあると、入ってからお互いに苦労することになる。



以下、履歴書というより、応募する時に気をつけるべきこと

コピー&ペーストしただけの応募は本気度を疑う

少なくとも、広告のどこに興味を持ち、何故応募したいと思ったのかが書かれていないのは論外。

経歴書をコピー&ペーストしただけの応募はまともに取り合ってもらえないと思うべき。

「御社で働きたい」思いを(ウソでも良いから)書け。

とにかく、広告を掲載したら即レスがあって、それがコピペだったら...そんな奴とは会わない。

逆に考えると、読んで、検討して、その会社向けに書いた応募書類であるべきである。

零細企業のオーナー社長はバカ?だから、「御社のコンセプトに共感しました」とか書くと、「こいつは見所がある」とか思うものである。

求人広告の引用を含めて、それに対する意見や感想を書く、なんてのは特に有効である。


と、いうことで、履歴書書き直しできたらここ↓から応募してくださいませ。

Webディレクター募集:
http://www.find-job.net/fj/showjob.cgi?id=48773


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