2005年5月アーカイブ

Webに関する様々な書籍や雑誌記事、Web上でのノウハウが公開されているけれども、子供たちに向けたWebコンテンツを企画し、制作する際のノウハウは中々見当たらない。

先日、「子供にとってのWebアクセシビリティ」って企画があって僕自身も参加したのだが、消化不良なところがあって、ならば、いそのことWebサイトをつくる現場で、子供たちの声を聞きながら作ってみよう、という試みを行っている途中。

Web上のリソースとして「Alertbox : ティーンエージャーのためのウェブサイト・ユーザビリティ」があるけれど、サイトを作る目的、日本固有の問題とかを意識しだすと、必ずしもマッチしないところが出てくるので、僕が感じたこと、現場でおこっていることをまとめてみようと思う。

今回の企画は、中央官公庁のつくる、教育・学習を目的としたコンテンツである。小学生が自宅でパソコンをつかってWebを利用することは「ある」けれども、誰がこのようなコンテンツに自主的にアクセスしようと思うのだろう?まず、そんなことはありえなくて、授業の中での利用が中心となる。子供に限らないけれど、彼らがインターネットの海に出ていくとき、官庁や企業のつくる「子供向け」のサイトは、「ポケモン」や「ムシキング」といった競合と比較されるわけである(実際にアンケートもとったけれど、明確だ)。

であれば、学校での利用に限定して考るのが合理的ではないか。学校でWebはどう活用されているのか。

シチュエーション
ある小学校では「総合的な学習の時間」をパソコン系の授業と英語学習に活用しているという。パソコン室があって、30台程のパソコンがあり、インターネットを利用してWebを活用できる。その教室を利用して授業を行う。せいぜい週一回。
インフラ
思いのほか悪い。回線は、小学校の上位の組織(教育委員会、あるいは関連する組織)のネットワークにぶらさがっている。フィルタリングは必須で、「有害」コンテンツにはアクセスできないようになっている。掲示板やチャットを利用して双方向のコミュニケーションは困難である。メールアドレスを持てるわけでもないので、メールを介したコミュニケーションの仕組みも成り立たない。そして、何よりも回線速度が充分で無い。また、数十台のPCを購入するということが、学校にとってどんなことであるかに思いを至らせる必要がある。そうそう買い替えられる訳ではない(学校の購入する備品の中で、こんなにも短期間に「古くて役に立たなくなるもの」は他に考えられない)。今回見学させてもらった小学校と中学校で、OSはWin98だった。
画面の解像度は800×600だった。モニタは15Inch。Webの利用時に文字はかなり大きく表示されているように見える。

我々が既に失敗したことの一つがこれだ。左側にナビゲーション、画面の下部に用語説明のエリアをつくったのだが...

コンテンツの表示エリアがあまりに狭くなってしまった。
小学生向けの情報提供においては、古いPC、遅い回線、ロースペックの環境に留意しなければならない。

Flash
ナレーション等、音の鳴るFlashコンテンツは授業においては邪魔になる。誰かのPCから音が流れると、みんながそこに気をとられてしまう。ヘッドフォンを使えば良いのだが、一度集中力を欠いてしまった子供たちは、そこから集中し直すことが難しいように感じた。

動きの多いアニメーションやゲームのようなものも、そこだけに集中してしまうマイナスが目立つ。動きや動作に気をとられてしまって、肝心の中身が頭に入らない。

コンテンツ
文章を真面目に読む。丁寧に読んでいる。Alertbox のコラムには「ティーンエージャーたちはウェブであまり読みたがらない。学校でうんざりさせられるほど、読まされているのだ。」とあるが、こと日本の、学校におけるWebの利用においては、あてはまらない。「学校で」だからかもしれないが、みんなすごく真面目に文章を読んでいる。そもそも学校でしか、学習や教育のためのコンテンツにアクセスしないのだ。どこでユーザビリティテストをしたというのか?そこにどれほどの意味があるのかね?
操作
クリックしない。テキストリンクで用語の説明が表示されるインターフェイスを提供してみたけど、誰もクリックしない。ボタンをクリックさせるためには、「ボタン!」という主張を多少は大袈裟くらいにも主張する必要があるような気がした。

それと、ナビゲーションは使わない。せわしなくクリックする大人たちとは違うように感じた。もっと単純に、「次へ(○○へ)」のようなボタンがわかりやすく表示されている方が良いように思う。何より、ナビゲーションにつかっている面積が勿体無い。

スキル
個人的にかなり差がある。でも、基本的には高くない。今どきの世代の子供たちだからPCやWebをうまく扱える筈だ、という理屈は通用しない。みんな、結構苦手だし、漢字が読めないから「ルビ」を欲している子供たちも多い。
さて、2週間後にもう一度彼らの声を聞くことになる。今週は中学生と高校生に意見を聞く。

CSS。

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どこにもトラックバックもしないし、リンクも貼らない。

僕にとっては「今さら」の話題でもあるけど、CSSについて。

Netscape4系での見栄えを気にするクライアント(ここでいうクライアントとは「クライアント・サーバー」、のそれではなく、得意先のこと)はいます。少なくありません。理由は明らかです。そう言われるクライアント担当者の(職場での)マシンで日常的に使っているWebブラウザがNetscape4.7だったりするからです。このあたりのギャップは、どのような(業種、業態、規模)クライアントとつきあっているのかに因ります。

そして、クライアントの担当者がWebブラウザを切り替えるのには「情報システム部門」の許可が必要です。啓発とか、勧めるとかいうレベルの問題ではありません。「Webアクセシビリティ」をテーマに掲げてご発注いただいても、そういうことがあります。まだあります。ウチみたいな会社に仕事を依頼してくださるクライアントでもそうです。

(だから、悪いのはNetscape(4.x)だけではなく、セキュリティ上の問題で、業務で使うのが危ない! というイメージを植え付けた Internet Explorer(Microsoft)にもあります。)

で、CSSですが。

Tableレイアウトは複雑です。ソースは見ていて嫌になります。で、見栄えをそのままでHTML(XHTML)+CSSに変えてリニューアルしたとします。CSSは複雑です。そのCSSは見ていて嫌になります。クロスブラウザとか意識して、「ハック」とか使うと余計です。

同じレイアウトを実現しているのだから、Tableレイアウトのソース(HTML)が複雑で、CSSも複雑で、どちらも違いはねぇじゃないか?という考えも、ごもっともです。

でもね。

少なくとも、CSSが複雑怪奇でも、HTML(XHTML)はシンプルになります(且つ、作成者が意図した文書構造に限り無く近付けることができます)。DIVのネストとかあっても、です。最大のメリットはそこにあります。

誰のメリットかって?制作者なんかじゃありません。利用者の、です。

だから、CSSの導入がWeb屋にとってしんどくても、僕は一向に構わないし、苦労することになっても構いません。

だって、好きでWeb屋やってんだから。

しんどかったら、やめればいいじゃん。

ハハハ...言ってみた。社長だって。

某SNSの某コミュニティの某スレッドに書いたネタだけど、思うところあって、再び。

-----(5コのマイナス)

採用力は、企業力。

求める人材が集まらないのは、力(会社の規模だけでは無い)が無いということ(←自分への言葉)。

で、必然的に、青田買いというか、若くて優秀なのを集めるか、ヘッドハンティングというか。

ヘッドハンティングにしても、企業力というか、自分(会社)に魅力があるかどうかは外せなくて、結局、異性を口説く時と同じではないか。

ビジョンを語れるか(納得して踏ん切らせることができるか)、それなりに「与える」ことができるか(お金も、仕事も、やりがいも)、また、その覚悟。

あとは、自分の成長イメージと投資の関係。

自分の体が一つなら、自分一人でこなせるボリュームで納得できる仕事をしていく、という選択肢もあるし、「仕事は来るのだから」もっと拡大したい、であればリスクを負ってでも金とエネルギーを(人材に対して)かけるべき、、、かな?

-----(5コのマイナス)

サイト運用の危機管理

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価格.comがクラックされた様子。

  • 5月11日に把握したのが 5月14日までそのまま手作業(?)で対処していたが、手におえなくなったので、止めた。
  • その間に閲覧した人 (のマシン) は、ウィルスに感染したかもしれない。

ということらしい(詳細は書かないので確認してくださいね。)

把握してからすぐにサービスを止めなかったこと、公表しなかったことについては当然まずかった訳ですが、現在 (5/16 22:42現在) トップページに掲載してある情報 (と、そのやり方) についてもひとこと。

  • トレンドマイクロ「TROJ_DELF.RM」自動駆除ツール へのリンクはともかく、
  • NOD32アンチウィルス へのリンクが、http://www.kakaku.com/ 以下に置いてあるのはどうなのだ?

.exe ファイルである。署名はしてあるだろうが (今 Macだから確認しようがない)、それを確認しろ、ということかもしれないけれど (しかも、書いていないし)。少なくとも安全な提供元のサーバーに置いてもらって、そこへのポインタをリリース文に掲載するくらいの配慮は欲しい。

つまり、「クラックされた会社のサーバーに置いてある.exeファイルを実行せよ」と言っているわけですよ。

# 怖くないですか?

JR西日本で前から気になっていたことがあって。

以前は「ドアが閉ります。ご注意ください。」

だったのだが、最近は「ドアを、閉めます!」というのですね。例えば環状線で。

僕は、後者の方が気に入っていた。だって、閉めるのはあなたなのだから、責任を持って私がドアを閉めます、っていってもらったほうが潔いと思っていたのです。

ただ、それが単に列車の遅れだけを気にしていたアナウンスだとしたら...
そんなところに真実があるとしたら、気付かなかった僕は馬鹿野郎ですね。

ごめんなさい。

サラリーマン時代に、勤めていた会社の社長が言っていた言葉で、「中小企業とベンチャーの違いは何か」というのがある。今のところウチは「零細」ですが。

代表者のスター性だけで会社のポジショニングを考えると、例えばそれは糸井重里さんの事務所のように、「コピーライティングにおけるクリエイティブ・ブティック」になるのだ。

そうではなくて、組織・会社として何かを社会に問うていく、それがベンチャーってなもんじゃないかな。利益を出す、残す、喰うていくためだけなら手はある筈だが、敢えて人を募り、組織としてのパワーを追求していくことが、攻めの経営というか姿勢に繋がるのだ。

で、この方は、僕が勝手に思っているだけかもしれないけど、非常に近い考え方の人じゃ無いかなぁ、と思ってみたり(会社を始める時に留年する夢を見た、とかあたりも...)。多分話をしたら合わないのかもしれないけど、まぁ、こういうことだよな、って、わりといつも思っている。

SOHOからベンチャーへ。これは、自分達が稼いだお金をどう使うかの姿勢に顕著にあらわれるのだと思う。ウチも人材を求めています。そこにお金をかけるべきだと思うのですよ。オフィスの移転だって、結局そこに辿り着く筈。さて、どこかいい場所はないものか。お金は?そこそこはかけるつもりだから。

# インテリアプランと見積りでも出してみようかな?

6月までの過ごし方。

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5月になった。先月まで重度の「4月病」だったので、気分を一新して生活していきたい。

で、何ゆえ「6月までの過ごし方。」なのか。

会社の決算を6月末に設定している。会計事務所も比較的暇なようだし、税務署も一番空いているようなので、ということを設立の時に聞いたのがきっかけだったりするのだが、今から考えるとこれがベストだという確信が持てる。

Web系の受託仕事というのは、クライアントにもよるけれど、(少なくともウチにとっては) 3月が最も忙しい時期であり、且つ最も数字があがる時期である。極端な程に忙しく大変な時期だった。

サラリーマンをしていた時も似たような仕事をしていたから、やはり「1年で一番嫌いなのは3月」だった。しかも決算は3月。忙しい最中に数字を締めなければならない関係で、さらに大変だった。6月に決算期をずらすことで、多少はましになる。これが一つ目の理由。

もう一つは、「実体にあわせる」ことができること。「3月末に納品。でも (Webならでは?) 4月になっても修正やなんやらで仕事、終ってないやん」みたいなことが結構ある。それでも、少なくとも連休明け、遅くとも6月には終了しているから、実体には則した形になる。実際に、1年間がどうだったのか (儲かったのか、儲からなかったのか) が非常にわかりやすい。

会計事務所の人に言わせると「この形 (3月に極端に数字が上がる形態) なら、決算2月にしまへんか?」ということになるのだが、理由は税金対策。一番売上げの上がる直前に決算を済ませて、3月の稼ぎを1年かけてどう使うか考えるのが良いのでは? ということらしい。

それはそれで、なるほどね、と思わないでもないけれど、別に税金対策のために事業をしているのではないし、それによって分かりにくくなることの方がデメリットであると考える。つまり、そのような形にしたならば「今期」の業績は「1期前」の業績になってしまう。良いことが続けば良いのだが、業績が悪かったとしても、どこかで言い訳してしまう、というか気づかないかもしれない。「現実に敬意を払う」は前職時代の社長の言葉だが、まさにその通り。現実から目をそらしてはならない。

で、2月決算案は没、なのだが、3月決算でもない。6月末決算にすることで、+3カ月の過ごし方を考えることができるようになる。仮に、3月末で数字が足りなければ、残りの3カ月「目先の売上げを追い求める」ことで何とかなるかもしれない。3月末にきちんと稼いでおければ、残りの3カ月で「次に何をすべきか、何に投資すべきか」を考え、実行するゆとりができる。ゆとりがあることはとても大切なことで、お金をためるのは大切なことだけど、活きたお金の使い方をすることもまた、大切なのだ。

で、3カ月 (でも実はあと2カ月しかないけれど)、どうするか。

一つは、頑張ってくれたスタッフに還元する。当然のことだけど、人がすべての業種だから。
二つめ、次の飛躍のために投資する。具体的にはオフィスを引越す。大阪は決めている。東京もひょっとしたら引越すかも。
最後に、やりたかったことをやる。研究したり、勉強したり、新しい自社サービスに取り組んだり。普段は業務に追われてできない。でもやるべき、やりたいことをやることによって、自分たちが力をつけていくことができる。

成果は、秋頃に表れる筈だ。ご期待を。

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